原作沿い2

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「あれ…千手観音は…?」

加藤さんだ。
本物の、加藤さん。
私の目から、ポロッと涙が零れた。


【死ぬか生きるか結果発表】


「計ちゃん…千手は…?」

加藤さんが生き返った。
玄野さんの目からも涙が零れる。

「どうなッてるんだ…?」

加藤さんは今の状況を理解できてないみたい。
そういえば、西君も理解できてなかった。

「あの寺から…もう…何か月も…たッてるんだ…」
「他のメンバーは?どーなッてんだ…わかんねェ。」

玄野さんの説明にも、全然ついていけてない。
そりゃそうだよね。
いきなりそんな話されても困る。

「こいつは…100点をとれば死んだメンバーを…生き返らせることができるんだ。」
「…俺…死んだのか…?」
「ああ…」
「…そうか…」

加藤さんは、自分が死んでいた事。
現実の世界では何ヶ月もいなくなっていた事になっている事。
それぞれを玄野さんから教えられた。
そして、嬉しそうに涙を流した。

「本当に良かった…。」
「あ…」

私の目から溢れる涙が止まらない。
あの時の光景が忘れられなくて…ずっと怖かった。
だけど、また加藤さんに出会えて良かった。

「おかえりなさい…加藤さん!」
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