原作沿い

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惨劇は突然起こった。
いつも通りに北条さんに学校へ送ってもらって、いつも通りクラスメイトに質問攻めにされる。
そんな普通の日だったのに…

「今…高校の友達からメール来たんだけどさぁ…。」
「んー?」
「なんか変な生き物が高校に入って暴れてるらしいよ…。」
「うわっ、何こいつ…きも…。」

前の子の携帯の画面がチラッと見える。
そこには、あのチビ星人が映っていた。


【現実での惨劇】


私は場所も考えずに稲森さんに電話をかける。

「い、稲森さ…」
『んー?どしたー?』

きっと今、バイトの休憩中なんだろう。
稲森さんはいつものテンションで返してきた。
私は携帯に映ったチビ星人の事を話す。
すると、稲森さんの声色が変わった。

『おいおい、マジかよ…?』
「ぜ、全部…倒したはず、なのに…」
『何処の高校か分かるか?』
「そ、それ…が…」

チビ星人と、そして後一つ…映っていたものがあった。
それは…

「玄野さんが…いる高校…みたいで…」
『ハアァア!?』

玄野さん。
まさか、チビ星人が玄野さんの高校に乗り込むなんて…!

『ええと…あの制服は…勢綾高校…だったか…?』
「…北条さんにも、連絡します。」
『あぁ。俺も具合悪いっつって早上がりさせてもらうわ。』
「すみません…迷惑かけてしまって…。」
『バーカ。ぎょんが一人で何とかするよりマシだって。』
「…はい…。」

私は北条さんにも電話をかける。
そして、北条さんもすぐ勢綾高校へ行くと言ってくれた。
電話を切った直後、皆に「あの人達!?」と言い寄られたけど、なんとか誤魔化して教室を出た。
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