原作沿い

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「はぁっ…はぁっ…」

死んだ…。

「おい…おいっ…!」

貞子さんが…死んでしまった…。


【残酷な結果】


後ろから現れた千手観音に反応できず、水瓶の中の液体をかけられた。
その液体は、強い酸なのだろう…貞子さんの胸から下が…無くなってしまった…。

「はっ…はっ…」

貞子さんの体は北条さんの所へ飛んだ。
それを受け止めた北条さん。
貞子さんは、きっと…最後の最期に想いを伝えたかったんだと思う。
北条さんに口付けて…死んで…しまった…。

「貞子…。」
「うぁ…あ゛…」
「稲森さんっ!!」

稲森さんは水瓶の酸ではなく、刀で切られてしまった。
なんとか間一髪避けて腕が飛んだだけ…だったけど。
でもあの刀は…スーツを貫通…した…。

「稲森さん…」

つまり、私も北条さんも運が悪ければ死んでしまうという事だ。

「ぐああぁあっ!!」
「北条さんっ!…ひっ…!」

北条さんの声が悲痛な叫びが聞こえて振り向けば、北条さんが足を切られて倒れていた。
それに追い打ちをかけようとする千手観音にXガンを向ける。
それに気づいた千手観音が…私に水瓶を向けてきた。

「嫌……!」

時間が…時間が0になれば良いんだ。
早く…なれば…!
カタカタと体が震える。
逃げられない!
怖い…怖い…!

「お…おお…お…」

ピタッと千手観音の動きが止まる。
ここにいないはずの声がして、私は恐る恐る顔を上げる。
そこには、加藤さん達が…立っていた。

「うおおおおおおおおおおおおっ!!!!」

加藤さんの雄叫びが、響き渡った。
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