原作沿い

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皆に押されながら校門に向かうと…

「よっ、ぎょん。」

知っている人物がそこには立っていた。


【知った人物】


「稲森…さん?」

校門に立っていたのは、稲森さんだった。
どうしてここに?

「稲森さん、何でここにいるんですか?」
「ん?ぎょんの制服見てすぐ分かった。」
「あ…なるほど…でもそれってここにいる理由になりませんよ?」
「じゃあ、迎えに来たって言ったら信じてくれる?」

迎えに…来た…?

「え?私を…ですか?」
「うん。」

どうしてだろう?
稲森さんの言ってる事、迎えに来た意味が分からない。
約束、してたっけ?
頭を悩ませていたら、背中をポンポンと叩かれる。
振り向いたら、目をキラキラさせたクラスメイト達がいた。

「ぎょんさんの知り合いなんだ!?」
「やだー、近くで見ると更にかっこいいー!」
「私、ぎょんさんの友達なんです!!」
「私もですー!!」

まぁ…確かに稲森さんって女性受けの良さそうな顔してるよなぁ。
綺麗だし。
うぅ…女として悔しい。
…ん?
友達?
私は貴方達といつ友達になったんだろう?

「へー、皆可愛いね。よろしくー。」
「か、可愛いって言われちゃった…!」
「嬉しいーっ!」

しかし、女の子の扱いに慣れてるんだなぁ…稲森さん。
っていうか、囲まれすぎだって。
私どうやってここから抜けだせば良いんだろう。

「あ、でさぎょん。」
「あ、はい?」
「一緒に帰ろうよ。送ってくから。」

…困ったな。
私、西君と約束してるのに…。

「あの…」

申し訳ないけど断ろう。
そう思った時…

「ぎょぎょんは俺と帰るンだよ。離れろぱつきン。」

待っていた声が聞こえた。
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