原作沿い

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暗子と書かれたケースを開けると、中にはスーツのようなものが入っていた。
あと…銃?


【テレビ?現実?】


「コスプレか?」
「おまえ着てみ。」
「着るかボケ。」
「ちょっとカッチョよくね〜か?」

それぞれがそれぞれの感想を口にしている。
だけど、あの黒い球の前にいた男の子だけは…

「…着てる。」

何も言わずスーツを着ていた。
私はそれを見て、スーツを着るために廊下に向かう。
途中、

「おい、ぎょん?」
「はい?」
「何処行くの?」
「廊下です。」
「廊下?」

稲森さんに止められてしまった。
そんなに顔が見たいのだろうか…やけに絡んでくるなぁ。
仲良くなったら見せるってわけじゃないんだけど。

「何で?」
「え…着替えるために…ですけど。」
「…別にここで良いんじゃね?」
「絶対嫌です。」

私は稲森さんにそう言って廊下に向かった。
少しして、後ろから眼鏡さんの怯えた声が聞こえてきた。
どうやら稲森さんに銃を向けられていたみたいだけど…。
本物だったらどうするんだろう…。

「あ。」
「あ。」

廊下に出て、あの女の子と目が合う。
そうだった。
こっちにはあの女の子がいたんだった。
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