原作沿い2

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夜、私の携帯に電話がかかってきた。
画面に鈴木さんの名前が表示されている。

「もしもし…」
『あっ、ぎょぎょっさん?』
「どうかしましたか?」
『それがね…』

鈴木さんからの電話の内容。
それは…今日、玄野さんの家に襲撃があるという事だった。
私は電話をすぐ切った後、鈴木さんに伝えられた集合場所に向かった。

「鈴木さん!」
「ぎょぎょっさん!来てくれたんだね!」
「ぎょんぎょんちゃん!」
「加藤さん…!」

そこに集まっていたのは、見慣れた顔ばかり。
西君達はいない。
いや、私が…呼ばなかった。
多分、西君は来なかっただろうし…他の二人には迷惑をかけたくなかったから。

「西達は来なかったのか…。」
「あ、あ…!わ、私が…」
「?」
「私が…西君達の分まで頑張りますから…!」

加藤さん達は目を見開く。
そしてクスッと笑った後に、頭を撫でられた。

「一人で背負わなくて良いよ。俺が一人分受け持つから。」
「あ…。」

加藤さんの笑顔を見つめていると、今度は後ろから頭を撫でられた。

「じゃあもう一人分は俺達が受け持つか。」
「頼ってくれて良いんだよ。」

坂田さんと桜井さんだった。
私、皆に全然絡んでないし、仲良いなんて言えないのに…。
何で…

「あ…ありがとうございます…」

こんなに優しいんだろう。
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