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□リスク
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※事後です。



ひとつ、お願いしていい?














「すまん」

部屋の空気はどんよりしている。理由は今から数分前だろうか、ある出来事が原因であり彼のせいでもある。
ベッドに横たわって背を向けている私に、まるで子犬のような彼が正座でこちらに向いて髪を撫で上げる。

「なに」
「…すまん」
「…………もういいよ。終わったことだしさ」
「でも、もし万が一のことがあったら…」
「気持ちよかったんでしょ?私もそうだし、いいじゃん」

何があったのか。それは避妊をしていたのにも関わらず、中から白濁とした液体が流れ出たから。所謂失敗をしたということ。
互いにまだ学生ということもあって、責任なんて取れる訳がないし迷惑をかけるだけ。

中絶しないとかな、中絶したとして産めない体になってしまうのか、親に迷惑かけるな、ああ木吉くんともお別れなのかな……なんて喋りながら頭の中ではこんな調子。

「…とりあえず掻き出した方がいいよね?」

責任を感じているのだろう、強ばった顔で私の問いに頷く彼。
シャワーもついでに浴びようと立ち上がり歩き出すと、後ろから腕を捕まれて勢いよく抱き締められた。

「っ木吉く、ん…くるし」
「ごめん、名無しさん」
「いいの!別れるのよね」
「違う!そうじゃなくて…」

「結婚しよう」


彼が何を言い出したのか理解するのに二秒ほどかかった。予想外の言葉に思わず涙が溢れた。

「結婚つってもすぐには出来ないだろうが、その時が来たら必ず結婚しよう」
「木吉くん……好き」
「俺も。……絶対別れたりしないぞ?」
「ん、きっきのごめん。完全に捨てられると思ってた…」
「おまえ、俺をどんな奴だと思ってるんだ」

そう言って笑いながら心地よく頭を撫で続けられた。











「木吉くん、生理きた!!!」
「本当か!!……これ喜んでいいのか?」
「今はね?」
「今度こそ失敗しない…ゴムのサイズ変えようかな」
「え゛、まだでかくなるの?私裂けるってば!」
「心配しなくとも大丈夫だぞ名無しさん」



なにその気持ち悪い笑顔

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