過去拍手
□俺の恋U
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俺の恋U
俺は今、どうしたものかと考えていた。
何をって?
それはだな────……。
「決まったか?」
「っ!……ま、まだ……」
俺の隣には、こ、こここ、恋人の白石がいる。
俺たちは今日、その……は、初めてのデートをしてるんだ。
昼になったからハンバーガー店に入ったんだけど。
俺がなかなかメニューが決まらないから、白石を待たせまくってるんだ。
「えっと……」
実はさぁ、俺ってあんまり外で食べないんだよね。
てか、あんまり食べないって言うか?
「これとかオススメだぜ?」
そんな俺を知ってか知らずか、メニューを指さしてすすめてくれた。
「あ、じゃあそれで」
今日一日……いや半日?……こんな感じなんだよね、俺。
午前中は街をぶらつきながら、服屋に入ったんだ。
ちょうど春物が欲しかったから良かったんだけど。
これがまた決まらないんだ。
誰がって?
もちろん。
俺!
優柔不断ってやつ?
それに、何か隣に白石がいると緊張しちゃって。
そしたらさぁ〜、白石ってばあのちょー格好いい顔を近付けて来てさ。
『お前にはこっちの方が似合ってる』
何て耳元でささやくんだぜ!?
ヤバイだろ、ヤバイよな!!!?
もう腰砕け!
このままホテルに入っちゃいたいくらい。
俺と白石は差し出されたトレーを受け取り、空いている席へと座る。
ここは奥の席がソファになっており、背もたれが壁の役割をしてくれている。
包みを開けて、白石オススメのハンバーガーにかぶり付く。
「おいしい」
「だろ?」
「うん!」
口の中に頬張っているとき、ふと白石の手が俺の頬に触れてきた。
何だろうと首を傾げてみる。
「ここってさ、この席が一番オススメ何だよな」
「へぇ。どう──……っ」
して?と続くはずだった言葉は、唇を白石によって塞がれてしまったため出すことができなかった。
えぇー。
ちょ、何でキスー!?
「ふ、…んぅ……」
「ごっそさん」
最後に口の横をなめられた。
「ソース付いてた」
「ふ、普通に言ってくれたら自分でとるよ!」
きっと俺の顔真っ赤だよな。
誰にも見られてないからって、白石ってば大胆なんだから。
「お前が可愛いのがダメなんだよ。腹ごしらえがすんだらちょっと運動でもするか」
「え……?」
それって……するってことかな。
何て期待はどこかへ吹っ飛ばされてしまった。
「運動って、ここ?」
「何を想像してたんだ」
くすくす笑われて、俺は頬を赤らめる。
辿り着いたのはボウリング場だった。
まったく、紛らわしい言い方しやがって!
「う、うるさい。ほら、行くんだろ。勝負しよ、白石!」
「良いぜ。勝った方が負けた方の言うことを聞くってことにしよーぜ」
「な、何でも?」
そんなことを言われると迷ってしまう。
自信あるのかな?
「何?負けるのが怖いわけ?」
「!いいぜ!その勝負受けてやる!!」
それから一時間ほどが経ち、俺は惨敗した。
「白石、そうか。お前、プロボウラーだったんだな!?」
「んな分けねぇーだろ。さぁて、何して貰おっかな〜」
くそっ。
楽しそうにしやがって!
「あんまり変なのは嫌だからな。簡単なことだけだからな!」
「あぁ。お前、今日泊まるだろ?」
「え?良いの?」
「あぁ、もちろん」
やった!
夜も朝も一緒にいられる。
と、喜んだのもつかの間。
「一晩俺の上に跨がって貰おうから、覚悟しとけよ」
えぇー。
それって、俺休めないじゃん。
「ほら、行くぞ。晩ご飯はお前の好きなやつ作ってやるから」
「え!ホント?だったら俺、オムライスが良い!ふわとろのやつ!」
「お前好きだな」
「良いだろ、別に!」
だって好きなんだから。
「はいはい。後で買いもんして帰ろう」
「うん!」
それから俺たちは白石の住むマンションへと連れだって帰った。
end
久々の拍手更新をまず、お詫びします。
申し訳ありません!
今回は以前に続きが見たいという要望を頂いていた俺シリーズ第二弾…………と言うには短すぎたので番外編ということで!
付き合い始めた受けくんと白石との初めてのデートでした。
いかがでしたでしょうか?
何気にこの二人を気に入ってるのですが、前回から時間が経ちすぎてこんな性格だったかな(^_^;)?と思いながら書いてました。
またしても中途半端になってしまったので、また今度、続きをのせようと思います。
もちろん、白石の上に乗ってる話を!
その今度がいつになるかは不明ですが……。←オィ
拍手ありがとうございました!
コメントなどいただけたら嬉しいです(*^^*)