桜花乱舞
□第肆話〜暗夜の行軍〜
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今日の夕食は一際賑やかだった。
千鶴はある意味なれてきたこの夕食。
私は…もうこのうるささに慣れてしまっているがな。
翡翠「…む…今日は誰が食事の当番なんだ?」
膳には珍しく魚があった。
そして豆腐…今までにしては豪華な気もしなくはないが。
総「今日確か源さんだったよね。」
翡翠「ああ、源さんだったな…それより…平助、新八…副長がいないからとて…騒ぐな。」
千鶴「あの、翡翠さん、大丈夫ですから…。」
左之「千鶴…毎回毎回すまないな…。」
左之と新八の間に挟まれて苦笑いしながら食を進める千鶴。
この場には幹部しかいない。
平助と新八を…裁きたいところなのだがな。
総「ねぇ、翡翠。」
不意に名前を呼ばれて総司の方を見る。
翡翠「んっ…!?」
不意に引き寄せられてみんなの前で口付けをされる。
口の中に広がるのは…沢庵だった。
千鶴「……っ…////////!?」
平「あー、千鶴、いちいち赤くしてたら…駄目だぜ?
オレらは慣れてるけど…今日はまだいい方だよな?左之さん。」
左之「そうだぜ。千鶴。今日は【まだ】いい方だ。」
…否定はできなかった。
食事の最中不意に呼ばれて何かをされるというのは昔からの恒例。
今日は土方さんもいないためか、それが抑えられている。
土方さんがいると総司のソレが悪化する。
翡翠「んぅ…。」
塞がれる唇。
千鶴は赤面、私は総司にされるがまま声を出してしまう。
兄上はもう恒例の行事だ…なんて言わんばかりに食べ勧めている。
総「ぷはっ……ご馳走様…翡翠…」
唇の端をぺロ、と舐められて
私は顔を赤くすることしかできなかった。