時代の遊子

□拾頁目〜決着ノ時〜
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幕末という時代は

妾が生きながらえてきた中で最も…醜く、美しい時代であったといえよう。


永い…永遠の時を生きる刀にとってみれば…
人の時代など…少しだけしか変わらぬ。


だが…主と共に過ごしていた記憶だけは…
鮮明に、残されてしまっている。


麟翔「…………」


嗚呼ーーー主よ、今貴女は何をしておられますのでしょうか?



今剣「…麟翔…ないているの…?」


麟翔「すまないな…今剣…いま、決着をつけようぞ…。」



自由に動けるようになった妾の身体に縛るものなど何もない…。


さぁ、今から舞い踊ろうではないか…
美しく、散らせてやろう…
三条の名のもとにーーーーな。



拾頁目〜決着ノ時〜
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