時代の遊子
□捌頁目〜地に咲く氷華〜
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麟翔「何の因果があるのか…妾にとって…この地に何も無い…」
ここは城内だ辺りには閑散とした空気が漂っている。
今にでも、何かが起きそうな…そんな感じだった。
人が誰一人としていない…よく見れば敵もいないのだ。
短刀、脇差などの敵が…
ただ、何かが、近づいてくるのがわかる。
麟翔「歴史の異物を…排除しようと…妾を排除するなどと…笑止」
背後から鉄の音が聞こえる。
重い足取りだ、どうやら妾をつけてきているらしい
いつからつけているのやら…甘く見られたものだの…。
ガシャ、ガシャ
踵を返して見るとそこには甲冑姿の鎧を着た人ーーーとは言えない何かがいた。
青白い光を身にまとい、こちらをただ、鋭い眼光で見つめている。
ーーー刀の形状からして…太刀か…
麟翔「…ほう…妾を見つけるなどと…妾が誰か理解しているのか。」
「レキシノ、イブツハ、此処デ去レ!」
麟翔「歴史の異物…?貴様らこそ…歴史の異物ではないのか。
妾は、歴史の改変とやらを防ぐために此の地にいる故…去ることなど到底無理な話よ」
「キサマハ"コウケツノユキサクラ"カ…ナラバ、此処デ消ス…」
…今此奴はなんと言うた?
"紅血之雪桜"なぜその名を知っているのだ。
貴様らは…いったい何者だ…。
麟翔は自身の刀を抜いて剣先を相手へ向けて口を開いた。
麟翔)「来ならば…妾が名乗るのは…其方が無礼…
妾の名は櫻華麟翔…貴様らが幻といった太刀である…
貴様らは何者だ!?名を名乗らぬか!?」
「…我ラ、検非違使部隊"修羅"歴史ノ異物ヲ排除スルモノ」
……検非違使…?平安にそんな部隊があったはず…。
何故…歴史修正主義のヤツらに…。