時代の遊子
□捌頁目〜地に咲く氷華〜
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網道『……翡翠姫よ…雪村の郷と貴女様の郷を燃やしたのはこの私ですよ』
翡翠『貴様…自分が成したことは鬼の誇りを愚弄するものだぞ!!!』
主、いけませぬ。
そやつの言葉に惑わされては
黄金色の瞳を映したその先に、主を嘲笑うかのように
羅刹隊を率いた雪村網道。
ーーここは、会津…主にとっては"因縁の地"ともよべる。
此処ので起きた出来事は…妾にとって…とても悲しいものである記憶。
網道『…私にが鬼の血が薄い、だから…、手を出したのさ…変若水になぁ!』
狂うように笑い、姿を変貌させる雪村網道。
主はそれを見、瑠璃色の髪の毛を銀髪へと変え
両頬には文様が、そして額には五本の角が生えていた。
翡翠『……貴様を…此処で葬る』
ピシ…ピシピシ
飾り紐のヒスイに皹が入り…そして
パキン
割れた
ドスッ、と鈍い音と共に、辺り一面氷の世界になった
捌頁目〜地に咲く氷華〜