時代の遊子
□参頁目〜奇襲〜
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こんの助(凄い…これが…幻の名刀と謳われた力…)
目の前で起こっている現象はこんの助にとっては信じられない状況だった。
次々と襲いかかってくる敵、悠遠部隊丙は次々と麟翔によって
落とされていく。
麟翔「…この程度か。容易いわっ!」
ビュッ、と風切音とともに短刀丙は消滅していく。
ーーーーこの程度か…。
背後に一つ、短刀よりも大きい打刀が麟翔の頭部を狙っていた。
彼女はそれに気づいていないのだろうか
ものすごい速さで、襲ってくる。
こんの助「危ないですっ!」
声をかけると同時に麟翔はくるりと踵を返して
その打刀を斬った。
麟翔「こんの助…お主に感謝するぞ。」
ニコりと淡い笑みが漏れると引き続き彼女は目の前や
後ろの敵と相対する形で倒していく。
風に揺られて舞う桜のようにゆらりゆらりと揺れてなぎ倒していく。
こんの助「…しかし…本当の歴史修正主義者は…あんなものではないのです」
今は悠遠部隊と呼ばれる歴史修正主義者の中でも一番弱い部隊が奇襲してきているが。
それよりも前、刀の付喪神達が集まってきていた時は
太刀、大太刀、槍、薙刀、全て"甲"と呼ばれる部隊で結成されている
…もっとも…強いのが霊異鬼部隊…。
襲ってきたのはその部隊だった。
麟翔「こんなもの…か。」
キン、と仕舞う音が聞こえた。