PUROKENSHIU
□第35話
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バシッ!!
麻希「…!」
春野「(うわっと!)」
神野雅「(…やったか!?)」
神野雅也の送球が、サードの麻希に到着する。
春野「(二遊間は簡単に引っかかってくれたのにな〜)」
麻希「(させねェよ)」
状況はワンアウト二塁。春野雷が進塁しかけたものの、結局二塁で止まったようだ。
だが、チャンス場面であることには変わらない…。
沢村「くそ…ヒット打たれていないのに、進塁されちゃったなぁ…」
上郷「まさかこっちの守備がランナー止まったら自分達も止まっちゃうとはね…よろしくないよね」
藤「…悪いな。沢村、上郷」
天賦羅「悪かった、ゴメン。完全に俺(ら)の不注意だ」
上郷「ですよねー……2人はともかく、3塁の麻希さんはランナー止まっても冷静に対処できたんだから、俺らも冷静に対処しよう!」
麻希「(…俺は別に、先の二遊間でフェイントやってたから、また何か仕掛けてくることを想定していただけだがな)」
走塁でフェイントを仕掛けてきた春野雷。初見では引っ掛かってしまったが、来ると分かっていれば対処も出来るだろう。
天賦羅「OK!任せといて!」
藤「ミスは減らす為にあるんだからな…」
上郷「よし…頑張ろう!」
沢村「O〜Kェ!」
マウンド辺りに集まっていた内野陣が自身の守備に戻る。
春野「(小細工はもう無理そうかな〜?)」
上郷「(さ〜て…負けられない…)」
沢村「(行くぞ〜…!)」