A Novel
□シャワー室にて
2ページ/2ページ
さ〜そろそろ出よう…。
俺は目から涙をほろりと流しながら個室のドアをキィと開けた。
「あ〜すっきりしたぁ〜…」
バシィィン
「!!!!!!」
最悪だ!ボブも同じタイミングで出てきやがった!しかも男らしくタオルで背中をバシバシ叩いている。
「お、センパイもあがんのか」
「あ、ああ…」
目のやり場に困る、同じ男でもここまで体の作りが違うと流石に直視できない。
くそ!今日は厄日だ!
「…センパイ…」
「なんだよ!!」
つい逆ギレ気味に返事をしてしまった。これは嫉妬だ、ボブの体が羨ましいあまりの嫉妬。こんな事で取り乱すなんて俺もまだまだ精神修行がたりないな…。
一人心の中でごめんなボブと謝りながら振り向いた。
「あ〜……」
「どうしたボブ?」
自分よりかなり背の高い相手に俺はボブを見上げた。なんだか小難しい顔をして俺を見つめている。
「おい、ボブ…おっゎ!」
いきなり凄い力で肩を捕まれ不覚にも驚きの声をあげてしまった。俺はそのまま固まりどうしたらよいかわからない。
…とゆーか…何だこの状況…二人とも真っ裸で向かい合わせに立っていて、しかもボブの手はしっかり俺の肩を掴んでいる。
おかしくないですか?
「センパイ…」
「…な、なんだボブ」
そうだ俺はこいつのセンパイなんだぞ、毅然とした態度をとらなきゃダメだ!
「センパイ」
「うん」
「本当に小さいな…」
「…は?」
何が?俺の身長がか?
「そ…そりゃ…お前よりは小さいだろ」
「…オレがこの成でこの小ささだったら絶対生きていけない…」
「????」
「よかった、ムダにデカくて…チン〇…」
「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」
「あれ、オイセンパイ?」
「コノヤローーーーー!!!!」
「ぐあはぁっ!!!」
次の瞬間ボブは屋根を突き破って満天の星空へと飛んでいった。
後に千秋ちゃんに怒られたのは言うまでもない…。
END