短編《壱》
□【雨の日に】
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「傘ないだよな・・・革ジャン濡れちまうι」
革というのは雨に弱い
濡れたりしたらダメージがデカイ分けですよ
参ったね・・・ι
ボーっと雨空を眺め
雨のバカヤロー!!
「あの・・・」
「えっ?あっ わりぃ 道塞いじまってι」
俺が苦笑いで謝ると
「ん?傘・・・持ってないですか?」
「ああ そうなんだよねι」
彼女は少し考えて 俺に真っ赤な傘を差し出す
「??」
その行動に意味が解らなく戸惑っていると
「使ってください 困ってるみたいだし」
「へ?でも君は・・・」
言い切る前に鞄を頭上に当て走り出す
「私なら大丈夫です 家近いし 雨好きだから♪」
そう言って笑顔で行ってしまった・・・
俺は真っ赤な傘を差し歩きながら彼女の笑顔を思い出して
「また 逢えるといいな・・・」
っと呟いた
-END-