私は、関係ないです。

□act.31
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『広っ…』


氷帝もテニス部に力を入れてるのか。

部員も沢山いそうだな…あれ?


『ね、氷帝のコートで合宿してたら氷帝のレギュラー以外の人どーしてんの?』

まさか部員全員=レギュラーってことではないだろう。これだけの規模だし。


「こっちは合宿棟よ?もう一箇所練習場はあるみたい。」

『わぉ金持ちパワー…』

すげぇな。一体何コートあんの。


「じゃあ今のうちに分担分けをしちゃいましょうか。」


『あ、うん。』


「どうしますか?学校別か仕事別にするかは…」


ぱっと見、学校ごとのコートはそんなに近くない。

立海で言う部室っぽい所はちょうど4つのコートの中間にあって、そのすぐ両隣が立海と氷帝。

一番遠いのが四天宝寺ってとこだろう。

余っている遠いコートは最後に来る青学が使うんだろう。


『どっちでもいいと思うけど、学校ごとの練習メニューって統一されてんの?』


「跡部君から何も言われてないってことは統一されてないんじゃないかしら。」


『じゃー学校別のがいんじゃん?』


「…そうね。そうしましょうか。」


1人で1校…まぁ朝練と同じ感じだと思えばいいかな…

氷帝のが設備よさそうだし、レギュラーの分オンリーだから平気かな、別に。


「じゃあ私が氷帝、志乃が立海、名無しが四天宝寺でいいわね。」


『…ま、待って。ちーちゃん四天宝寺で私氷帝でしーちゃん立海は?』


「え、姉さん氷帝で私四天宝寺で名無し先輩立海担当でしょう!」


…え。

どうしたこの統一感の無さは。


「…ローテーションにしましょうか。」

『…そ、うだね。』

「そうですねー。じゃあ今日はどうしますか?」


「私が四天に行くわ。2人は勝手に決めて。」


『あ、じゃあ氷帝でいいよ。』


ここは立海をしーちゃんに任せるべきだよね。

一番慣れてる場所だし。


「え、そんな、」

『これ以上譲り合いするとちーちゃん苛つくからさ。』


「すみません…」


シュンとなるしーちゃんやべぇ可愛いマジ天使。

ちーちゃんもごめんね。


「じゃあ、最初にメニューを聞いて各自動きましょう。名無しはわからないことがあったら言いなさい。」


『はーい。』


櫻井姉妹は去年もきっとファンクラブでこの合宿に来たんだろーなー。

なんか慣れてるし。



しーちゃんは張り切って走って先に行ってしまった。

足速ぇ…さすがちーちゃんの妹…


「名無し。」


『ん?』


「…四天宝寺、そんなに嫌だったの?」


『…は?』


「人見知りはよくないわよ。」


『や、別にそんなことないよー?そんなに人見知りするタイプじゃないからねどやぁ。』



▼千早目線


「…そう。」


そこまで言って、2人で志乃の後を追った。


…いつもの名無しなら、真っ先に一番遠い四天宝寺を選ぶと思ったのに。

まぁ私はどこでもいいのだけど。



怪しいというか…挙動不審?

この合宿に来てから名無し貴方、少し変よ?
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