私は、関係ないです。

□act.11
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「…名無し、何かあったらすぐ私に言いなさい。」

『…はい?』


鬱な時に限って時間は早くすぎるもので。

気が付けば放課後。私の嫌な活動時間。


で、部室に行かなければならないので準備をしていたとき、ちーちゃんの冒頭の台詞。


『…え、いじめフラグ?』

「あら、さすが名無しね。」

『待って待って待って待って待って。』


否定しないってことは…

つ、ついに来るのか?!

上から水かけられたり画鋲いれられたりゴミ投げられたり

『階段から突き落とされるのは嫌!!』

「そこまでしないと思うけど。」


あ、そう?


って、ちょ、困るよ!!

うそでしょ?!


『今すぐ辞めてもいいかな。』

「駄目。それはファンクラブとして許さないわ。」


『なんでいじめられる側にそれ言われるの?!』


「…あぁ、言っておきますけど虐めの仕掛け人候補はファンクラブに関わってないから。」


…は?


『…意味不。』


「だから、もし名無しが嫌がらせにあっても、絶対にそれはファンクラブじゃないってことよ。」


…もっと意味不だ。

じゃあ他に誰がいるの?


この学校のミーハーで、ファンクラブに属してないって…あ。


『…姫野、サン?』


「…さ、部活行ってきなさい。」



否定してぇぇえええぇぇえぇ!!

嘘だろ合ってんの?!


なんで敵と同じところでマネージャーやらなきゃなの!!


『余計辞めたほうが…』

「駄目。」

『…そっか。』


いや…ちーちゃん、鬼畜。

私の性格知ってるよね?うん。


「いざって時は名無しが手を出す前に私達で処理するわ。」

『物騒な…でも助かります。』


私の性格知ってたね。


嫌がらせ?やってみろこのやろう。

倍返しで返してやる。



▼ある銀髪目線


「え、と雅治君…ここ教えてくれない?」

「部活じゃ。先行っとるぜよ。」

「あ、じゃあ雫も一緒に行っていい…?」

「………。」


何も返事をしてないのに、隣に並んで歩く姫野。

はっきり返事しとけばよかったナリ。


大人しそうで、控えめっぽい喋り方だったから最初はブンちゃんが騙されそうだった。

じゃがコイツは事あるごとに俺やブンちゃんに話しかけてきて、鈍いブンちゃんでもわかった。


コイツも、所詮ミーハー。


しかもファンクラブに属さないため、好き勝手やらかす。

ファンクラブの掟のおかげで立海テニス部は他と比べたらマシなはずじゃった。


…姫野が来るまでは。


第一、演技してるのがまるわかりじゃ。

わざと演っている大人しいキャラほど、うざいもんはないナリ。


少しは名無しを見習ってほしいのぉ。

マネ業も、櫻井とか言う2年の方がマシじゃ。


まぁ、まだ3日目じゃったか。


1日目は姫野だけで最悪だったナリ。


お前さん、このまま使えないなら邪魔じゃの。



姫野と2人だけが嫌で、早足に部室に向かった。
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