私は、関係ないです。
□act.03
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今日は遅刻しないで学校にこれた。
切原君はどーなんだろう?ふふっ。
きっと遅刻かな。今日の私は違うんだよ。ざまぁw
って、ごめんね切原君(笑)
心の中で切原のことを貶したり誤ったりする名無し。
教室にはもうほぼそろっていて、あとはチャイムを待つだけだ。
「あぁ、おはようございます名無しさん。」
『…おはよう。』
柳生君、という言葉は飲み込んだ。
またこいつ、こりてないな。
目の前の人物は仁王だと直感した名無しは名前を呼ぶことなく席についた。
『あ、真田君、靴平気だった?』
「あぁ、大丈夫だ。」
『よかった。』
自分の席に行く途中で真田と目があったので少し会話をしておく。
あいかわらず厳しい表情だが、それが真顔な為クラスの大半は慣れていた。
―キーンコーンカーンコーン…
『きりーつ、礼。』
号令もクラス委員の仕事の1つ。
先生からの話を聴きながら、ふと携帯を見るとメールが来ていた。
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from:仁王雅治
sub :件名無し
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終わったら来るナリ。
-END-
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えぇ、それだけかよ。
前の柳生を見ると目が合ってしまった。
咄嗟に苦笑いで返す名無し。
柳生が前に視界を戻すと、今度は名無しは隣に視線を向けた。
「何?」
『…抜け駆けじゃないからね。』
千早にそう言ってから携帯画面を見せた。
千早は一瞬でその文を読み取ると、微笑んだ。
「別に報告しなくていいわよ。」
『だって怖いじゃん。』
「名無しは特別。」
『…照れる。』
会長の許可も貰ったところで先生の話も終わり、号令をかける名無し。
皆が1時間目の準備をしている間に柳生の席へ行く。
『…どしたの?』
「ここではちょっと…行きましょうか。」
そう言って手をひかれる。
『は?』
そのまま連れてこられたのは、屋上。
『ちょ、授業始まるんだけど…』
「あぁ、大丈夫です。櫻井さんにメールをしておきましたから。」
いつのまに。
2人はそのままはしごを上り、仁王の定位置の給水タンクの上に。
『…とりあえず、仁王になって下サイ。』
「あぁ…そうですね。」
ウィッグを取りながら、姿は仁王なのに柳生の口調なのが少し笑ってしまう名無し。
それを見た仁王は面白そうに口を歪めた。
『なに?』
「いえ、名無しさんが笑っているので。」
『ちょ、やめてよw』
いつもの仁王ではないように見えておかしかった。
そのまま笑っている名無しに仁王は腕を伸ばした。
『ぶっ!』
「お前さん…もーちょい色気ある声だせんのか。」
『い、いきなりなに?!』
急に頭を胸板に押し付けられた名無し。
否、抱きしめられている。
そう自覚したときにはさっきの笑いは消えて恥ずかしさだけで頬が赤くなった。
「…充電。」
『お前は携帯か。』
「そのツッコミ微妙ナリ…」