1周年記念!

□(立海式心理テスト)
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今日も平和な立海の休み時間。

いつも通り席についたまま、隣にいるちーちゃんと会話をしていた。

すると、後ろからねぇ名無しちゃん、という可愛らしい声に呼ばれて振り向いた。


『ん?何、富川さん。』

そこに立っていたのは、富川さんと、佐藤さんと、小林さん。

3人はなにやら笑顔で、ちーちゃんのほうをちらりと見てから私に紙を差し出してきた。


「これ、今私達ではやってる心理テストなんだけど…名無しちゃんもやってくれないかな?」

「うんっ、出来ればテニス部の人で!」


うわー心理テストとか、懐かしい。

私も昔ちょっとだけはまったよ。何気に楽しいよね。


『いいよー。』

にこりと笑って紙を受け取る。

でもなぜテニス部?あぁだからさっきちーちゃんを気にしてたのか。


『…ちーちゃん、やっていい?』

「もちろん、私も気になるもの。」

『あ、はい。』


さて、許可もとったことだし、考えるか。


富川さんから受け取った紙を見ると、これまた可愛らしい字で内容が書いてあった。


[一緒に行きたいと思う異性を考えてください]

1、山
2、海
3、ショッピング
4、温泉
5、映画
6、食事


んー…6人選ぶってことか…

こういうのって直感のほうがいいよね。心理テストだし、気軽に考えよう。


山はー…疲れそう。荷物持ってくれたりしてくれそうだからジャッカル君かな。

あ、でも頼りになりそうだから真田君でもいいな。

もういいか2人で。


海が…海?えー水着のイメージしかないよ。
誰とも行きたくないよ。

柳君と行ったらなんか身体検査並みにデータとられそう。もう知ってるか。
赤也君と行ったら体力使いそうだし…うーん…

もういいや適当に幸村君で。一緒に日傘の下でただ座っていよう。


ショッピングは、ブン太君だな。我ながら即決。

おいしいもの教えて貰おう。一緒にお菓子買った時とかハズレなさそうだし。


温泉は…え、中学生だからな…やばいどうしよう真田君しかでてこない。

合宿の時の浴衣の真田君を見たから彼しか思い浮かばない。決定。


映画は…あー…柳生君か柳君かなぁ…

紳士にエスコートしてもらうのも、まぁキャラではないけどちょっと女子として憧れではあるよね。

柳君は絶対面白い映画紹介してくれるって。

うわー悩む。じゃあ2人で。


最後、食事はー…食事はー…
うーん…既に皆でお昼食べてるし…今更個人でどこかいくって言うのもな…

あれ私リアルに考えすぎ?

どうしよこれはまじで誰も思い浮かばないぞ。

幸村君…はなんか外食とか恐れ多い。
真田君も同じく。

ここはやっぱ柳生君だろうか。紳士だし。

あーそういえば同じクラスなんだから今更エスコートもないか…
じゃあ映画ダメじゃん。まぁいいや消すのめんどくさいし。

食事は櫻井姉妹で。うん、1番安心だわ。

てか可能なら全ての選択肢をちーちゃんしーちゃんで埋めたかったよ。

でも怒られるからやりません。


『できたよー。』

「結果教えてくださる?」


ぺらりと紙を見せれば、3人はキャーと盛り上がりだした。

…私そんな変な解答をしてしまったんだろうか。



「あ、じゃあ結果言うね!」

『んー。』


あんまり聞きたくない気もしますが。


「まず山に選んだ人はー…苦労を共にする価値がある、あなたにとって人生のパートナーです!」


『合ってる。』

真田君とジャッカル君だよ。
苦労を共にする価値超あるよ。いやジャッカル君にいたっては私無しでも毎日苦労してそうだよ。


「あら、2人にしたの?」

『決められなかったんだ。』


「次!海に選んだ人は…魅力のある、異性として惹きつけられる相手です!ねぇ、名無しちゃん幸村君が本命だったりするの!?」


『えっ…ないないない!』

「それは幸村君が可哀想よ?」

『ああごめんなさい!違う!魅力は十分にあると思うけどさ!』


惹きつけられるって?!いやいやいや!
 
てかこれ誰選んでも当たってないよ!100歩譲ってジャッカル君だわ!私の解答ジャッカル君ばっかりか。


「次のショッピングに選んだ人はね、ワガママの言える、甘えたい相手です!」

『…言われる、の間違いではなく?』


ブン太君に甘えようと思ったこと記憶にないんですけどね。

ワガママ言われる立場になった記憶はあるんですけどね。


「で、次の温泉が、側にいると安心できる、あなたにとっての癒し系な人。…え、真田君?」

『癒し系ではないです。』

なんかごめんね真田君。
浴衣で選んだのが間違いだったよ。

なんとなく安心は出来るけどね。


「映画はね、恋愛関係になりたいけど、なかなかその機会がやってこない人。」

『うーん…合ってないかな…』


別に柳生君にクラスメイト以上の関係を求めてはいませんよ。柳君も同様。

これもテニス部に該当する人はいないなー。

…もしかして私心理テスト向いてないんだろうか…


「最後の食事はね、心を許して本音で話し合える人なんだって!」

『おぉーこれは完全一致。』


「あら、私と志乃?ありがとう。でもテニス部の皆さんで答えて欲しかったわ。」

『だってほんとに思い浮かばなかったんだもん…』


…なんとなく合ってる項目がジャッカル君と真田君と櫻井姉妹ってどういうこと。

やっぱ心理テストもお遊びの一種だよねー。



「…赤也君は入れなかったのね?」

『ちょいちょい迷ったけどね、幸村君に負けたよ。』


「仁王君は?」

『…あっご、ごめん存在すら忘れてた…そうだ仁王君もいたんだった…』


「えええ!私名無しちゃんなら食事に仁王君入れるとおもったんだけどなぁ…」

「映画でしょ!」

「いや海じゃない?」


…私と仁王君てどう見られてるんでしょう。

結果を知ってしまった後だから、富川さん達の勝手な憶測に苦笑いをすることしかできなかった。



fin.

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