私は、関係ないです。

□act.41
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「…どうしたん名無し。」


『…え?あ、え?なんで財前君がココにいるの?』


びっくりしたよ。

ボーッとしてたらいきなり視界にイケメンが広がったよ。何素晴らしい。

…けど、昨日のことがあるから微妙な気分。

出来ればあまり顔は合わせたくなかったかな。



「休憩になったから来たんや。」

『あーそっか。…誰か私に知らせてくれよ!あれ、でも四天と氷帝の休憩時間って違う?』


「3校共通やろ、アホ。」


年下にアホ言われた…まぁイケメンだから許すよ。

決してMではないけど、まぁ許すよ。イケメンだから。

大事だから2回言った。



『ちゃんと水分とってる?ぶっ倒れないでね。』


「平気っスわ。そこまで軟弱やないんで。」


…財前君て本当、敬語なんだかタメ語なんだか。


『とりあえず離してよ。』


「なんでやねん。」

『こっちの台詞。』


さすがにこんな後ろからホールドくらってる(しかもイケメンに)とこ見られたらちょっとやば…


―がちゃっ


「『あ。』」


「…悪ぃ。」


―パタン…




『ちょっと待って待って待って待って!!』

「俺を置いて行くんですか。」


『無理、ちょ、待ってよジャッカル君!!』


彼に余計な精神的負担はかけたくないんだよ!
なぜなら同士だから!
なんの同士かは今一わからないけど!


「おぉ…気にすんなよ。見てなかったから。」


『いやがっつり見てたよね。何もないから。やましいことは一切ないから。』


「俺との関係をまた否定するんですか。」

『財前君黙ってろ。』


うわぁ…ジャッカル君空気読めてるけどそこは読むとこじゃないから!

決して気をつかうところではないんです本当に!


「あ、あぁ…そうなのか。」


『うん本当に大丈夫何もないから。ちょっとアレがアレになってアレしてただけ。』


自分でもよくわかってないから。


「…とりあえず、幸村がお前のこと呼んでたぜ。」


『え、そうなの?わかったおk。』


幸村君にお呼ばれなら強制的にでも止めてくれよ。

ジャッカル君…言っちゃ悪けどヘタレ…


「声に出てる。」

『ごめん。』


「名無しも人のこと言えんやろ。」

『そうですよね。あ、とととりあえず幸村君のとこ行こうぜ!』


「あ、あぁ。」


一刻もイケメン攻撃から逃れたい私はジャッカル君の手を引っ張って行った。


…背後から聞こえた財前君の舌打ちは…あれだ、幻聴だ。よし。
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