OKADA'scafe
□ファーストkiss
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「紅葉…綺麗だろうなぁ…」
少しずつ風が冷たくなって来た11月
いつの間にか、コート無しじゃ出歩けなくなって
イルミネーションが輝きを増す度に、人恋しくなる季節…
出掛けたくなる様な青空は何処までも続いているんじゃ無いかと思う。
准一は首都高に乗った所で、溜め息を漏らした。
『うわぁ……スゲー渋滞…』
こんな季節、出掛けたくなるのはやはり准一達だけでは無いようで…
駐車場も満杯のサービスエリアで珈琲を飲みながら、大渋滞の列を眺めた。
「どうしよう…」
『んー』
いくらなんでもこのままじゃ、着くのが夜になってしまう。
「…出直す?」
『そやな……残念やけど……』
頬杖を付いた准一が、あこの方へ振り向くとじっと見詰めた。
また、あこはドキドキし始めた。
「…///どうしたの?」
『これから…どうしよ?』
「そう…だね…」
予定が無くなった二人は、もう一度珈琲へ手を伸ばした。
『あ、そうや……うちに来るか?』
「えっ…///」
『ほら、この間言うてた本もやし……
なんかご飯でも作ってゆっくりしいひん?』
「ええっと………………は、い。」
『決まった!なら買い物行こか?』
友達の言っていた
“そろそろ”は良いのか悪いのか当たってしまって、あこは思いっきり緊張しながら准一のマンション迄の車中を過ごした。