喫茶 GO


□天星
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悪いことは重なるもので…
立て続けに喰らうと、ダメージも大きくて…

この世で一番わたしは不幸だという錯覚さえ覚える。






【天星】





寝心地のいい楽屋のソファーでうたた寝をしていると、剛はいつもの健の声で目が覚める。



昔から変わらない高い独特の声は、側で聞いてるとうっとうしいのに
近くに居ないと寂しくなる




剛は起き上がると、肩をくっつけて雑誌を見ている健と准一に声をかけた。




『……寝てた…』


『剛…起きたんだ〜おはよ〜』
『はよ…』

『おー…』



ライヴの楽屋とは全く違う、緩い感じのテレビ収録の楽屋では皆リラックスしているのか各自が思い思いの事をして過ごしていた。




『……なにみてんの?』


食い入りる様に雑誌に夢中な二人に、剛も顔を覗かせる。




『雑誌の特集…パワスポだって〜』


『あ、俺ここ知ってる…』



准一が指を指したページを健と剛が覗き込んだ。



今まで准一にくっついていた健が、今度は剛にくっついた。



『お前、もうちょっとあっち行けよ』


『なんだよ剛が後から来たんじゃん』


雑誌には話題のパワスポ巡りと題された、関東の有りがたそうな場所が掲載されている。
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