創作場(花朔)

□女神と堕天使・7 〜今日の天気:女神のち小悪魔でしょう〜
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「『イケメン☆カフェ』の成功を祝して、かんぱ〜い!」
カラン、と爽やかな音をたててグラスの中の氷が動く。3−Dの生徒たちは先日の学園祭の打ち上げをここ、HonkyTonkで行っていた。
マスターの粋な計らいで今日は貸し切りである。豪華な料理や思わず手が伸びそうなデザートを前にして、場の雰囲気は一気に盛り上がっていった。
「マジで楽しかったよなぁ、学園祭。」
「店は繁盛するし、女の子にはキャアキャア言われるし…。オレ、人生で初めてだぜ。あんなにモテたの。」
「イケメン☆カフェ、さいこー!!」
「でも、結局彼女はできなかったみたいだな。お前ら。」
意地悪そうに笑う花月。
「ふっ、俺が誰か1人のものになっちまったら泣く女が大勢いるからな。俺はいつまでも世界中の姫たちの恋人だぜ。」
「要はフラれたんだよね、蛮ちゃん!」
カッコよく決めたはずが銀次にさらりと真実を言われてしまう。
「うるせー!俺の魅力に気付かねー女なんてコッチから願い下げだっつーの!!」
威勢よく言うが、どこか悲しげな蛮だった。
「まぁまぁ、フラれちゃったもんは仕方ないわよ。その代わり、美女2人がこうやって打ち上げに参加してるじゃない。
学園のアイドル2人とお近づきになれるなんてアンタたち、幸せ者よ!?ね、朔羅ちゃん?」
そう言ってヘヴンは隣に座っている朔羅に微笑みかける。
「え、ぁ、ぇと、…。はい…。」
肯定すべきなのか否定すべきなのか分からず曖昧な返事をする。
朔羅はもともと参加する予定ではなかったのだが、ヘヴンの強引な誘いによって半ば連行されるようにして連れられてきたのだった。
朔羅の姿を確認したとき生徒たちは大いに喜んだが、一番喜んだのは堕天の王だったとかなんとか(笑)
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