かぷ

□きみへのうた
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「リン、いる?」
「いるー!」


きた。

そわそわしながらリビングで待機していたリンは、部屋から出てきたマスターを期待に満ちた声音で迎える。
その様子を見てマスターは満足げに微笑んだ。
手に持っているのは、見慣れない譜面。

わあい!やったあ!
ぱたぱたと駆け寄ると、にこりと笑ってリンに手渡してくれる。


「わあい新曲だー!マスター、ありが…あれ?」


タイトルは…どこに書いてあるんだろう?
というか、あれえ?歌詞も書いてない?


「ん?マスター、これ…」
「ふふ。たまにはこういうのも良いでしょう?」


ハテナマークを浮かべながらもマスターを見上げると、彼女は楽しそうな目をしてリンを見つめた。


「たまにはリンが、歌詞を考えて?」


そう言ってマスターは笑ったのだ。



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