今日は良い天気だ。 日のあたる窓際に寝転がれば、なんともいえない温かさが体に伝わる。 ぽかぽかだ。ぽかぽか。 「あー…幸せ…」 小さな幸せを噛み締めながらまどろむと、段々意識がぼやけてきた。 いいや、このまま寝てしまおう。 ごろんと体を転がして、寝る体制に入る。 えへへ、ほんとにぽかぽか。 気持ち良いなあ… 「ミクちゃーん!」 私のぼやけた意識の中に、入ってきた強い声。 ちりんちりん、と鈴の音がする。 目を開けると、やっぱりリンちゃんがこちらに向かって走ってくるのが見えた。 「リンちゃん。どうしたの?」 「あのねあのね!んーとね!」 閉じそうになる瞼をこじ開けながら笑うと、リンちゃんは私に擦り寄りながらたどたどしく言葉を紡ぐ。 「ミクちゃんの側に来ただけー!」 「そうなんだあー」 全く相変わらずリンちゃんは可愛いなーとか思いながらも、私の意識は今にも飛びそうだった。 ふやけた私の声に気づいたのか、リンちゃんが首を傾ける。 ちりん、と首についた鈴がまた音を立てた。 「ミクちゃん、ねむいの?」 「うん。だってぽかぽかなんだもん…」 「ならリンも寝る!」 「寝よう寝よう〜」 リンちゃんはそう言いながら私の側に寝転がって、ぎゅーっと擦り寄ってくる。 ふふ、あったかい。 「ミクちゃんあったかい。」 「リンちゃんもあったかいよ。」 「えへへーリン幸せー」 とろけるような声を出すリンちゃんに笑いながら、心地好い温かさにまた目を閉じようとした、その時。 |