かぷ

□やきもち
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「ねえクオ兄ー??」


嬉しそうに首を小さくかしげてリンがこっちに走ってきた。


「ん?」
「レン、知らない?」
「そこにいたけど・・」
「そっか!ありがとー!」


(またかよ・・・・)


こいつはいっつもレンレンレンレン言って、うるさいったらありゃしない。
双子だからしょうがないーとかミクは笑ってたけど。
いくらなんでもあいつらは仲が良すぎないか?

何だか面白くないと思いながらリンの後を追うと、レンとミクが座っていた。

レンが心底嫌そうな顔でこっちを見てくる。


「クオ兄何のよう?」
「いちゃ悪い?シスコンさん。」
「お前もシスコンだろ!」


全くこいつは俺のミクに手出すし、本当に生意気なガキだ。


「あーあ、また始まったね」
「レンもクオ兄も飽きないねー!」


ミクとリンが笑いながらこっちを見てくる。
またってなんだよ、こいつがいつもミクに手出してるからいけないんだろ!


「笑うなよリン」
「だってレン、凄いキャラ変わってるもん」


くすくすと笑うリンに少し照れているレン。
やっぱりこいつらの間には、何か他人と違うつながりがあるように思える。

それがとても楽しくない。


「ふお・・!?」


仕返しにもなってないような気がするが、とりあえずミクを抱き寄せてみた。
いきなりのことに驚きながらもミクは特に抵抗もせず、細い体は俺の腕にすっぽりと入る。


「ちょ、何やってんだよ!!!」


レンがものすごい形相でこっちを見ている。これは愉快だ・・と思い片割れを見ると、
何故かとても悔しそうな表情をしていた。


「レン!おいで!」
「え、ちょ、リン!?」


両腕をレンの腕に回しひっつく。
ほっぺとほっぺをくっつけて、リンは勝ち誇ったように笑った。


((何かむかつく・・・!))


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