「ねえクオ兄ー??」 嬉しそうに首を小さくかしげてリンがこっちに走ってきた。 「ん?」 「レン、知らない?」 「そこにいたけど・・」 「そっか!ありがとー!」 (またかよ・・・・) こいつはいっつもレンレンレンレン言って、うるさいったらありゃしない。 双子だからしょうがないーとかミクは笑ってたけど。 いくらなんでもあいつらは仲が良すぎないか? 何だか面白くないと思いながらリンの後を追うと、レンとミクが座っていた。 レンが心底嫌そうな顔でこっちを見てくる。 「クオ兄何のよう?」 「いちゃ悪い?シスコンさん。」 「お前もシスコンだろ!」 全くこいつは俺のミクに手出すし、本当に生意気なガキだ。 「あーあ、また始まったね」 「レンもクオ兄も飽きないねー!」 ミクとリンが笑いながらこっちを見てくる。 またってなんだよ、こいつがいつもミクに手出してるからいけないんだろ! 「笑うなよリン」 「だってレン、凄いキャラ変わってるもん」 くすくすと笑うリンに少し照れているレン。 やっぱりこいつらの間には、何か他人と違うつながりがあるように思える。 それがとても楽しくない。 「ふお・・!?」 仕返しにもなってないような気がするが、とりあえずミクを抱き寄せてみた。 いきなりのことに驚きながらもミクは特に抵抗もせず、細い体は俺の腕にすっぽりと入る。 「ちょ、何やってんだよ!!!」 レンがものすごい形相でこっちを見ている。これは愉快だ・・と思い片割れを見ると、 何故かとても悔しそうな表情をしていた。 「レン!おいで!」 「え、ちょ、リン!?」 両腕をレンの腕に回しひっつく。 ほっぺとほっぺをくっつけて、リンは勝ち誇ったように笑った。 ((何かむかつく・・・!)) |