ショート

汚名返上!?
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山田 「セレス殿──ッ! …セレス殿────ッ!!」

セレス「……? あら、山田君ではありませんか。どうしたのです? そんなに息を切らせて走って来て」

山田 「ぜぇ、ぜぇ…ふひぃ…。ど、どうしたも、何も…。セ、セレス殿に、何としても、伝えなければならない事がありまして…」

セレス「わたくしに…伝えなければならない事?」

山田 「そうですとも! 何を隠そうこの山田一二三、誰よりも彼よりも彼女よりも、他ならぬセレス殿にお伝えしたい事がありこちらに参った所存でありますぞ!」

セレス「…何ですの一体。そこまで勿体振るのですから、よほど重要な知らせなのでしょうね?」

山田 「フルコース! じゃなくてオフコース! それはもう、セレス殿にとっては人生を180度一変させるほどの情報ですぞ! 耳の穴かっぽじって聞きやがれってんだ、てやんでえッ!!」

セレス「………。良いですわ。あなたがそこまでおっしゃるのならば、聞いて差し上げましょう」

山田 「では、言いますぞ…。言っちゃいますぞ…!」

セレス「ええ、どうぞ」

山田 「セレス殿。……いや、安広多恵子殿」

セレス「………。えっ…?」

山田 「ふざけるのはここまでにしましょう。ここからは真面目に行きますぞ。だから、安広多恵子殿…あなたにも、真剣に聞いて頂きたいのです」

セレス「…わ、分かりましたわ」

山田 「僕はこう見えて回りくどいのは好きじゃない。だから単刀直入に言います。…や、安広多恵子殿!!」

セレス「……!」

山田 「……ッ! じ、じ、実は…ッ!!」

セレス(山田君の眼差しと声がいつになくイケメン…あ、いえ、真剣ですわ。このシチュエーション…まさか。…まさか…!?)

山田 「……や、や、安広ッ、多恵子殿…ッ!!」

セレス(……い、嫌ですわ…。何ですの…この気持ち? あ、有り得ませんわ。こんなオタクラード野郎に、このわたくしが…!)


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