ショート

忘れろビームで忘れさせたくないのは君の太陽のような笑顔だった
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石丸 「おお、澪田くん! ちょうど良い所に! 君を探してたんだよ!」

澪田 「で、出たああああっ!! 『君を探してた』なんてどこぞのラブソングの曲名みたいな言葉をのたまいつつ、その構造の八割は規則と勉強、そして残り二割は意外にもムキムキな筋肉で出来てる堅物風紀委員・石丸清多夏ちゃんじゃないっすかあああ!?」

石丸 「失礼だな君は! 僕だってたまには別の事を考えたりするんだぞ! 何たって高校生だからな!」

澪田 「『何たって高校生』…だって!! どっひゃあああっ! 清多夏ちゃんに似合わなさすぎて逆にガツンと来たっすううううううっ! 何すかそれ、昔の某アイドル曲のパクりっすかっ!? てかそれ今度の新曲のタイトルに採用決定っすね! もち、ジャケットは清多夏ちゃんのドアップ写真で!」

石丸 「な、何故素人の僕が君の新曲のイメージ写真にならねばならないのだ!? そういうのはちゃんとしたプロに頼みたまえ! …と言うか、いい加減僕の話を聞いてくれないだろうか? 澪田くん」

澪田 「てへてへ〜、ついうっかり澪田式ジョークに清多夏ちゃんを巻き込んでしまったっすー。唯吹の悪いクセっすね! ごめんなマンモス…じゃなくてごめんなサイ!」

石丸 「なっ! 何をどうしたらマンモスとサイを間違えるのだ!? 確かにどちらも同じ哺乳類ではあるがそもそもマンモスはゾウ科であり、対するサイは…」

澪田 「ストーップッ! 清多夏ちゃんの動物うんちくも捨てがたいけど、今はもっと大事な話があるのではないのかなー? ジェントルメン?」

石丸 「…ッ! そ、そうだった! 僕とした事がまたしても君のペースに…! 長くなったが、早速本題に入らせてもらうぞ!」

澪田 「ホンット、東京からトルコを経由して往復するくらいには遠回りだったっすね! てかここまで来ると、もはや遠回りどころか小旅行って感じっすよねー! 良いなあ、唯吹も景気づけにパーッと旅行したいっす!」

石丸 「ぐっ、ぐぬぬ…っ! ツッコみたいッ、ツッコみたいがこれ以上話をややこしくしないようにここはあえて大人の対応でスルーするのだ…! という訳なので澪田くん、実は君にはとあるネタを見てもらいたいのだ!」

澪田 「へっ? ネ…、ネタ? 清多夏ちゃんが…ネタ??」

石丸 「ああ、僕が親友から貰った『愛蔵リアクション芸集』を基に生み出した会心の一発芸さ。是非君にも見てもらいたくてな」

澪田 「わ、分かったっす。清多夏ちゃんがそこまで言うなら…。さあ、どんと来いッ!!」

石丸 「ごぉっほん! では…行くぞっ!!」

澪田 「うっしゃあっ!!」

石丸 「忘れろ、忘れろ、忘れろビームッ!!」

澪田 「う…ッ! うあああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!」


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