夢幻なる絆

□8.闘いの仕方
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「これが青龍の札。・・・可愛そうに。また呪詛を掛けられちゃったんだね。私がすぐに浄化してあげるからね」

青龍の札から赤黒い不気味な光を放して苦しみも感じ、私はそう言い青龍の札を胸元で抱きしめた。

早く私が苦しみから、解放してあげる。

するとシロちゃんやクロちゃんの時と同じように、赤黒い不気味な光が私の体内に吸い込れ変わりに暖かな光りを輝き始めだす。
そしてお決まりのように青龍の札は煙に包まれたかと思えば、滅茶苦茶ラブリーな萌え系青い龍が現れる。
思わずギュッと抱きしめたくなる程の愛らしさだけれど、なんかただならぬ気を感じた。

何はともあれこれで四神は揃って、私は契約を結べるんだ。

−汝が我の呪詛を浄化したのか?・・・龍神の神子ではないな。
「はい。私の名前は小松夕凪と言います。龍神の神子ではありません」

その姿からは絶対に想像できない威厳たっぷりの口調に圧倒されながらも、最初が肝心なので問いにはハッキリきちんと答え青龍の目を見つめる。

愛らしいつぶらな瞳・・・。
・・・抱きしめたい。

「夕凪?」

抱きしめたい気持ちを懸命に堪えないと暴走してしまいそうなダメダメな私のことを、違う意味で帯刀さんは心配して震える手を強く握りしめてくれる。
それは私の体調を気遣っての心配。
これがもし私の可愛い子アレルギーだと分かった瞬間、いくら私が体調不良悪いとしても雷が落ちるの確実だろう。
だからここはなんとしても絶えてやり過ご・・・。

「そうか。ならば四神の神子・・・候補と言うことになるな?」
「さよう。我だけではなく朱雀と玄武も凪で賛成しているよ。残りは青龍だけだけど、どうする?」
「・・・我慢できない」
「え?」

シロちゃんも会話に加わったため、私の心は完全にノックアウト。
我慢出来ず考えるよりも早く行動に出てしまい、二人をギュッと抱きしめてしまっていた。

可愛い過ぎる。

「な何をする?」
「凪、体の具合はどうだ?」
「今の所大丈夫だよ。青龍の抱きごごちも気持ち良い」

半分壊れてしまった私の暴走を引き気味の反応をする青龍にたいし、まったく気にしない所か私の体調を心配してくれるシロちゃん。
明らかになれと私への好感度の違いである。
私もセーブすれば良いものの、止まらず更なる悪化するだけだけど、

「や辞めてくれ。無礼者」
「あ、ごめん」

きっぱり迷惑そうに青龍から拒否られて、我に戻った私は慌てて二人を解放する。
今まではみんな優しそうだっただけに、これが当たり前の反応なのに青龍が怖かった。

私は嫌われてしまったんだろうか?

「白虎はどうして嬉しそうなんだ?」
「我にとて凪は愛しい人の子。嬉しいではないか?青龍は迷惑なのか?」
「め、迷惑だ。我らは神なんだぞ?」
「関係ないよ。でもまぁ青龍が嫌なら無理知恵はしない。凪、我は抱きしていいのだよ」
「 !!」

よほど怒りが収まらないのか顔を赤らめ正論を言う青龍だったが、シロちゃんはマイペースにそう答え私の膝の上に乗り甘える。
それも愛くるしい姿でシロちゃんに甘えて抱きしめたくなるけれど、青龍の強烈な視線が滅茶苦茶怖くて思い止まるしかなかった。

これ以上青龍に嫌われたら四神の神子にはなれないだろう。

そんなの絶対にイヤだ。

「どうやら青龍も、凪が気に入ったようだね?・・・痩せ我慢はよくないと思うよ」
「な何を言ってる?確かに我は夕凪を気に入ってはいるが、けして痩せ我慢などしてはいない」

所が不安になっている私とは真逆のことをシロちゃんは言って、余計青龍を逆鱗に触れる。
でもそれは肯定もされシロちゃんの睨んでいる通り私は好まれていて、よく見れば確かに怒っているけれどそれは照れ隠しと似ていた。

青龍って、ツンデレ?



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