夢幻なる絆
□７．未来改造計画
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「龍馬、凪が嘘をつくはずないだろう？」
「そりゃぁそうだが・・・。ならこの後凪達はどうする気なんだ？お嬢達と協力する気はないんだろう？」
「今はね。そのうちゆきが自分が置かれている立場に気づいた時協力するつもりでいるけれど、今のままじゃ絶対にイヤだ。・・・取り敢えず今はシュウちゃんとクロちゃんの力の回復を待ちながら、宰相から青龍の札の奪還の機会を伺うつもり」
「随分大きなことをでるな・・・」
仮定の話を問う龍馬に私は包み隠さず正直に答えるけれど、その答えは無謀すぎると判断されたらしく呆れられてしまった。
確かにはたから見たら明らかに無謀なことだけれど、私は真剣に考えていくらか勝算はあると見込んでいる。
帯刀さんとシロちゃん達は、力を貸してくれるって約束してくれた。
そもそも青龍を救わないことには、あの未来は変えられない。
「そのくらいのことをしないと、この国を劇的に変えることは出来ないと思うけど？もちろん龍馬は神子殿の八葉だから、別に神子殿に付くのは構わないよ？」
「帯刀、そんな冷たい事言うなよな。お前に言われると、なんかこう淋しいだろう？」
「なら龍馬は私になんて言って欲しいの？龍馬の力がどうしても必要だから、協力して欲しいとでも？」
「帯刀、怖い。・・・分かった信じて協力するから」
「そう？ありがとう龍馬」
私だけに任してたら拉致があかないと思った帯刀さんは、ほとんど脅迫に近い言い方でほとんど強制的に脅えかけた龍馬の協力を無理矢理得た。
これで一件落着だと思いたいけれど、こんなやり方あらゆる意味で何かが違う気がする。
本当に龍馬は私を信じて協力してくれるのかな？
「龍馬、本当に信じてくれるの？私達に協力するってことは、当分ゆき達と敵対するってことだよ？」
「俺はお嬢達 凪と帯刀 両方の味方だ。なんせ俺はヒーローだからな」
「・・・うん、そうだね。それでも協力してくれるなら、私はそれで良いから」
ふっとそこが心配で再確認すると、今度はいかにも龍馬らしい言葉が返ってくる。
一瞬だけ嫌な思いをしたけれどすぐに優しい気持ちが込み上げてきて、思わずクスッと笑いそれで良いと言ってしまう。
ゆきは大嫌いだけれど、ゆきは龍馬の想いの人。
それでもって龍馬は私の大切な親友だから、龍馬が幸せになれるように応援したい。
明らかにそれは矛盾した考えだとは思うけれど、少なからずそう思っている。
「夕凪は、優しいね。夕凪がそれで良いのなら、私もそれで良い。ただ龍馬も妻を裏切るような真似をしたら、その場で始末するから覚悟してるんだよ」
「そんなことするはずないだろう？帯刀こそ」
「なに？まさか私が夕凪を裏切るとか、馬鹿なこと言いだすんじゃないよね」
「ままさか？それだけはないか」
目だけ笑っていない笑顔の帯刀さんは再び恐ろしい脅しに、龍馬は何かを言おうとするもののもの凄い睨みで言葉は中断される。
帯刀さん、迫力あり過ぎで恐いです。
もっと穏便にして下さい。
そして龍馬はゆき達を説得すると意気込んで、泊まっている宿に戻っていった。
果たしてそれは可能なのだろうか？