夢幻なる絆

□4.新婚旅行
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「あれ、ここはどこ?私は一体・・・」

気づくとそこは薄暗くジメジメとした気味の悪いとこだった。
しかも嫌な感じが更にしていて、誰も人はいない。


確か・・・。
帯刀さんが約束通りご褒美をくれることになって、私はいつもでも持っていられる櫛をせがんだんだ。
それで買いに行く前に私はトイレって言うか厠に行くことにして、帯刀さんに待っててくれるよう頼んだ。
そして急いで戻ろうとしたら、萌え系の女の子が泣いていて声を掛けたら凶変して・・・襲われた?
あの子は一体何者?
って言うかなんで私は、襲われたたんだろう?



徐々に思い出す記憶に様々な疑問を抱きながら、出口を探そうと立ち上がりウロウロしていると気になる物を見つける。

「・・・砂時計が鎖で繋がれてる。これが嫌な感じの根源・・・?」

邪気を発する砂時計。
なぜかそれがすぐに気になり手を出してみるが、触れようとした瞬間電流と似た痛みが体
中を走りふきとばされた。

「きゃぁ、っツ!」 

バシッ


堅い壁に容赦なくたたき付けら打ち所が悪かったらしく、怨霊にやられた肩から激痛が走り手の感覚をなくす。
どうやら骨が折れたようだ。
体中ももちろん痛くて、一撃なのに立ち上がれない。


「やっぱこいつには無理だろう?こんなまがい物さっさと殺そうぜ」
「・・・・っ」
「あの方が来るまで、待ちなさい」

どこからともなく明らかに私を小ばかにしあざ笑っている口調の声が聞こえてくる。
一瞬にして、恐怖が私を襲う。

私はここで殺されるの?
そんなのやだよ。

「帯刀さん、助けて・・・」
「残念だけど、それはないです」
「あんたはここで死ぬんだからな」
「・・・・」
「!!」

涙ながら帯刀さんに助けを求めても、声達は楽しげに口を揃えて全否定。
そして姿をようやく現すが、あまりにも奇妙過ぎる姿に余計恐怖が増す。

イケメンはイケメンだけど、同じ顔の男性三人組。
マスク。
目隠し。
耳隠し。
言わざる見ざる聞かざるその物だった。

いつもなら間違えなく突っ込んでいたけれども、今はそんな気力もない。

「可愛い完全に怯えてるよ」
「力ないあなたが悪いんです」
「力ないって、どう言うこと?」
「あなたは龍神の神子と同じ呪詛を浄化出来る能力を持っています。だけどまだ完全には、覚醒してないようですね」
「・・・・!!」

私の中途半端な能力を見抜かれ、驚きのあまり思いっきり顔に出てしまう。

内緒にしてあまり他人には言って・・・どこかで聞かれた?
帯刀さんはが仕切りに警戒していたことたのに、私が何度言われでも警戒心を持たなかったからだ。
これは自業自得で身から出た錆・・・。

「だったら無理矢理引き出せばいいんじゃん?どうせこいつは使い捨てなんだろう?」
「確かに」
「ならそう言うことで。ほらよ」
「え、きゃぁ?」

男達はよく分からないけど恐ろしいことを会話し、私を軽々と持ち上げられ砂時計の元まで連れていかされた。


そして


「キャ〜!!」

砂時計に触れさせようと無理矢理手を近づけようとすると、私はさっきのように電撃を浴び痛みに耐えられなく悲鳴をあげる。


「イヤ〜!!」

それでもそれは何度も何度も繰り返され、ついに私の体力は限界に達し力尽き意識を失う。

心も体も何もかもがズタボロに切り刻まれた私の人生は、ここで誰にも知られずに幕を閉じてしまうのだろうか?



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