夢幻なる絆

□4.新婚旅行
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「傷口はもう痛まない?」
「たまに痛みますが、もう大丈夫ですよ。南方先生のおかげで傷跡も、少しだけですみそうですし」

楽しみにしていた二人だけの露天風呂。
そこで私は帯刀さんに背後から抱きしめられ、優しい言葉を掛けて貰って幸せを感じていた。
傷口は本当にもうたいしたことがなくって、まだ目立っている傷跡は徐々に小さくなるらしい。
それにしても満月の明かりでいつも以上によく見え更に帯刀さんの姿が色っぽくて、私はとっさに眼鏡を外して視界をわざとぼやかしている。

帯刀さんはただてさえ眼鏡を取って髪の結わきを解いただけでもお色気ムンムンなのに、月明かりはただ明るいだけじゃなく更に増しているようでムラムラしてくるのは気のせい?
それとも帯刀さんも私を見て、ムラムラしてる?

「ねぇ帯刀さん。今の私に色気はありますか?」
「それなりにね」
「それなりにか・・・」

試しに帯刀さんの顔を覗き込み無邪気っぽく聞いて見れば、返ってきたのはいつも通り微妙過ぎる答え。
私には色気なんか無縁なんだかららそれなりにでもいいんだけれど、なんか素直に喜べない。

「本当に夕凪は困った人だね?ないものねだりはだめだって、いつも言ってるでしょ?」
「でもそんなんじゃ帯刀さん、物足りないんじゃないんですか?それで満足」
「今のままでも十分過ぎるほど、満足してるよ。私の姫君・・・」
「え、ここで・・・んぅあ」

悲しいことにズバッと言われてしまいでもそれでも満足されてるようで、一気に両胸を揉まれ乳首も摘まれる。
いつも以上に気持ちいい。

「今の夕凪はすごく色っぽい。はいご褒美」
「はぅ・・あっ!!」

一体全体のご褒美だか分からないけれど乳首を同時に摘まれ遊ばれ首筋を甘がみされ、やっぱりいつも以上に気持ちよくってイッてしまう。

たったこのぐらいで絶頂を感じるなんて、今日の私はどうかしてる。
そう言えばお風呂でこう言うことをすると、いつもと違って燃え上がるとか書いてあったような。
あれは本当だった。

「今夜は絶頂が早過ぎるね。まだまだ先は長いんだよ?」
「だって気持ちいいから・・・」
「だったらこの夕凪が一番感じる所は?」
「ん?ふぅあああ〜!!ぎも・・ぢぃぃ〜」
「そう、そんなに気持ち良いの?なんならもっと気持ち良いことしてあげる」
「!!いぁ〜」

すぐに次の絶頂を感じ外だと言うことを忘れ本能のまま声を上げ続ければ、帯刀さんの手が下半身に行き中に入れ様子を探る。

こんな所でやる気なんだ。
でもここまで来てやって貰わないと、この前の二の舞になりそう。
中途半端は一番心が傷付く。

「・・・欲しい?」
「欲しいです。早く下さい」
「正直で素直な夕凪が、私は大好きだよ」

最後の確認に理性の欠片さえももなくした本能の私は、それを恥じることなく頷き急かす。

すると甘い言葉を耳元で囁かれた後、唇も下半身も奪われ両方一つになる。
最初の頃は苦労していたことも今では慣れたのか、躊躇なく奥まで入ってくるようになった。
痛さよか気持ちよさが増して、一度覚えてしまったら辞められない。
それは毎晩のように、やっている結果なんだろうか?
しかも一度やると、何度もやってしまう。
慣れって言うのは恐ろしい。



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