夢幻なる絆

□11.真犯人は誰?
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「祟、私向こうの世界で友達が出来た。チナミって言いう私と同じお兄ちゃんが大好きな、普段はツンツン(?)しているけれど本心は優しい子」
「そうなんだ。良かったねマリアちゃん」
「うん、今度祟にも紹介する」

凪に言われた通りデパートへ行く途中で祟にチナミのことを言うと、祟は怒らずに喜んでくれる。
それは友達なら良いってことだから安心した。
これで私とチナミはずっーと友達。

「楽しみにしてるね。それにしても今のマリアちゃんって大人っぽくて綺麗だよ。お化粧したの?」
「うん」
「そうか。マリアちゃんは本当にどんな格好をしても似合うね。・・・それに甘い香りもする・・・」

向こうの世界で咲から教わったお化粧と凪からデートの時はおしゃれをすることを言われたから、早速実践してみると二人の言う通り祟は私を誉めてくれ頬を赤く染め喜んでくれたようだ。
そんな祟を見るだけで私は嬉しい。

今度二人に会ったらお礼を言って、もっといろんなことを教えてもらおう。
そしたら祟はもっと喜んでくれて、私に笑顔を見せてくれるだろうか?
そう言えば帯刀は好きな人の好みを知っとくと、何かとお得だと言っていた。
私は祟の好みは食べ物しか知らない・・・。

「ありがとう。祟はどんな髪型と服が好み?」

だから直接聞いてみる。

「え、そうだな?今のポニーテールも好きだけれど、前してたツインテールも結構好きだな。服装は断然可愛らしいフリルが付いたワンピース。マリアちゃんならきっとすごく似合うと思うんだ」
「分かった。ならこれからはそうする」

すぐにどこか興奮気味で祟は答えてくれた。

髪型の好みはポニーテールとツインテールなのは、凪の好みと同じだ。
服装の好みの可愛いフリルの付いたワンピースというのは、メイド服とかゴスロリとか言う特殊な服?
そんな服私に似合うだろうか?

「それにしてもいきなりどうしたの?もしかして凪さん達に何か言われた?」
「恋人のあり方について、いろいろと教わった」
「そうなんだ。・・・他にどう言うことを教わったの?」
「彼氏は彼女に甘えて欲しいとか、食事は食べさせあいっこして、口移すもする。後で祟やろう?」
「は、やろうって・・・そんなのボク達には、まだ早いよ」
「早い?それも夫婦だから、できること?」
「そうだよ。だからまだ駄目」
「・・・分かった」

お兄ちゃんがそう言っていたからその通りお願いしたのに、これにはなぜか激しく拒否されてしまう。
頬を真っ赤に染まらせて声が大きくなっているのは、以前夫婦の遊びを聞いた時と同じ反応。
だから私はこないだ見たくはなりたくないので、それ以上は何も言わずただ頷く。

ちょっと残念だったけれど、祟が嫌がることはもうしないって決めた。
それにまだと言うことは、時が経てば良いってことかも知れない。
私達が夫婦になったらその時。

「マリアちゃん、腕を組んでいこうか?」
「え?」
「ボク達ぐらいの仲の良いカップルは、デートの時腕を組んで歩くんだよ」
「そうなんだ。私と祟は仲良しだから、腕を組む」

少しだけ落ち込んでいると祟は笑顔でそう教えてくれ、私は嬉しくて頷きすぐに腕と腕を絡ませる。
そして私達はペースを合わせてくれて歩き出す。

これが今の私達お似合いのことだと、私は今知った。



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