夢幻なる絆

□11.真犯人は誰?
11ページ/33ページ


早朝愛しい旦那様を元気良く見送った後、私は以前購入したまま閉まっていた服を出し着替え直す。
まさかこの服が役に立つなんて思わなかったと言うか、明らかにこの服は10年ぐらい早いセンスである。

「凪、それは一体なんなんだ?」
「あ、龍馬。おはよう。これ未来の探偵の衣装なんだ。探偵って言うのは、事件を解決する職業なんだよ。私探偵にずーと憧れてたんだ」

丁度龍馬が来た所で鉢合わせになり驚き案の定聞かれた問いに、少しテーションをあげ分かりやすい用意していた答えを教える。
中学生の頃本気で探偵になりたかった。
でも現実の探偵は結構地味な者だと知り、目が覚めた過去がある。

「そうか。それで今日はまず何から・・・」
「凪、探偵道具あるけど使う?」
「え、そんなものどこから・・・」
「家から持ってきた」

早速調査開始をしようとすれば鞄を持ったマリアちゃんが駆け足でやって来て、突拍子もないことを言い私を驚かす。

探偵道具を家から持ってきた?
その家というのはどっちの家なんでしょうか?
そもそも探偵道具って、一体・・・何?

「マリアは面白そうなの持ってるな?探偵道具って何があるんだ?」

好奇心旺盛な龍馬が私の代わりに、目を輝かせ子供のように聞いてくれる。
龍馬らしい。

「盗聴器とか指紋判別するものとかペイント銃とか」
「なんかよく分からんが、せっかくだから凪使わせてもらおうぜ?」
「そうだね。なら今日は4人で調査しようか?」
「うん!!」

いかにも興味がそそられる物達に私までウキウキになり、この際出もとなんてどうでもよくなってすっかりその気になってしまった。
ますます探偵に近づけるじゃなかった真犯人を捕まえられる。





「それじゃぁ私達四人は、医学館に行って遺留品を見せてもらおう。それで遺留品の指紋を採取して、ついでに医学館関係者の指紋を採取すること。四神達は奥医師達と大奥関係者の指紋採取をお願いね」

チナミちゃんがやって来たのでマリアちゃんからの簡単な説明を受けた私達は、ついに捜査開始と言うべく先頭になってこれからのことをテキパキ指示をする。
なんだか本当に探偵になった見たくて不謹慎だけれど、こう言うのって面白いかも知れない。
華麗に推理して犯人逮捕。

『じゃんけんぽい』
「え?」
『あいこでしょ』

四神達は固まり真剣に何をしているのかと思えば、まさかのじゃんけん。
こんな時に一体なんのじゃんけんかと思い除き混むと、丁度じゃんけんに決着がつく。
アオちゃんが勝利。

「仕方がないですね。任せましたよアオ」
「もし凪の身に何かあったら、どうなるかは分かっているだろうね」
「悔しいのだ」

勝負に負けたシュウちゃん達は思い思いなぜか私を託して、特にクロちゃんは言葉通りすごく悔しがっている。
何をそんなに悔しがっているのかは不明だ。

「任せておけ。凪、我は凪と供することになった」
「ああ、なんだ。そのじゃんけんだった・・・」

張り切るアオちゃんの誇らしげな言葉に想像は出来意味を知り納得する。

それで四神達は真剣になっていて、クロちゃんは負けて悔しがっていた訳か。
別行動にしたのがまずかったかな?
でもその方が、効率を考えると的確だと思う。

そして調査は始まりを告げたのだった。




次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ