夢幻なる絆
□プロローグ
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いつか私だけの王子様が、この広い世界の中から私を見つけてくれる。
なんて乙女チックな夢を信じていた時期があったけれど、それは一体何年前のことだろうか?
職業も安定した公務員だったため、いつしか私は一生独身で生きていこうと決意した。
だって独身の方がお金も時間も、すべて自分の為だけに使えるから。
大好きな妹達のフィギアに囲まれて、心置きなくギャルゲーや萌え系アニメのやり放題。休暇は一人気ままに歴史巡り三昧。
一人暮らしの私にとって、誰が何を言おうと今がパラダイスなのだ。
大体面倒臭がり屋で自己中の私が、恋愛なんて器用な真似出来るわけないじゃん。
けして私がモテないから悲願でるとかじゃなくって、本当に恋愛なんて面倒くさいと思っている。
妹達よりも
アニメよりも
歴史よりも
誰かを愛することなんて、絶対にありえない。
だけどもし・・・
私にそんな人が現れたとしたら、一体どんな人なんだろう?