頂き物 (お話)
□7年後の私達
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天浪組が戻ってきて数日。
そんな朗報を聞きつけたのか、少しずつだが依頼も増えてきたある日。
「うーん…。」
リクエストボードの前でウェンディが難しい顔をしていた。
「なにかいいの見つかった?」
「んー…微妙かな。出来そうなのもあるんだけど、条件があったりして…。」
隣で一緒にリクエストボードを見ていたシャルルが尋ねると、ウェンディはしょぼんと肩を落とす。
「モリバルカンの退治…家の修復……夫の浮気調査なんてのもあるんだ…。」
「どれもあんた向きじゃないわね。」
「はぁ…。早く1人でも仕事出来るようにならなきゃなぁ…。」
仕方ない、今回は諦めよう。とナツ達の団らんの中に行こうとした時。
「あれっ。どうしたのウェンディ姉?」
「ロメオくん。」
「仕事探してんの?」
ウェンディの隣に立って、リクエストボードを眺めるロメオ。
その目線はウェンディより少し高く、発達した体つきにドキドキする。
(七年経って…かっこよくなったなぁ…////)
思わず見とれてしまうほどに。
「…あんまり見られると、その…照れるんだけど/////」
「わわっ!?ご、ごめんなさいー…きゃっ!?」
気づけばすぐ近くまで寄っていた体を勢いよく仰け反ると、反動で後ろに倒れた。
「ぷっ…あっははははは!!ウェンディ姉仰け反りすぎ!!ははっ、腹いてー。」
「も、もう!!ロメオくん!シャルルまで笑わないで!!////」
ロメオはお腹を抱えて笑い、シャルルは声を抑えて笑っていた。
全身の熱が顔に集まり、湯気が出そうなほどウェンディの顔は真っ赤だった。
「…ごめんごめん。ほらっ。」
ロメオがウェンディに手を差し出す。一瞬照れくさくて躊躇したが、好意を無駄にしてはいけないと思いゆっくり握った。
「あ、ありがとうございます…/////」
「どーいたしまして。あっ!ウェンディ姉!今から兎兎丸先生のところ行かない?ちょうど新しい先生を探してた所なんだ!!」
「魔法教室の先生ですか…?でも私の場合滅竜魔法だし…。」
「今日は珍しい魔法の授業なんだ。前にガジル兄もやってたらしいし!」
ガジルさんが?と先生にはほど遠そうな黒髪の滅竜魔導士をチラリと見て、思わず笑った。
「分かりました。行きましょう!!」
「ホントに!?やったぁ!!」
無邪気にはしゃぐロメオと、嬉しそうに微笑むウェンディ。
「じゃあ行こう!ウェンディ姉!」
「うんっ!」
この二人の恋物語は始まったばかり
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暮葉様の『めぐりあひ』様の10000hitリクエストでいただきました!
7年後、大きくなったロメオとはじめて会話するウェンディ、
みたいなシチュでとお願いしたところ、このようにきゅんきゅんくるかわいい二人のお話をいただきました。
もう存在が癒しのCP。
暮葉様、素敵なお話をありがとうございました!