story

□ガジレビ2DAYS 前篇
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バトルオブフェアリーテイルでのラクサスとの激闘で負った傷もすっかり癒え、
ガジルは少し離れた町での仕事をこなし、久しぶりに家に帰ってきていた。
10日ほど続いたその仕事の疲れのせいか、ガジルは昼近くまで眠ったままだったが、
空腹とともに起き上がって、シャワーを浴びると食事に出かけた。
別にギルド以外の家の近くの店でもよかったのだが、いや、やっぱりギルドじゃねェと意味がねェと自分に言い聞かせた。
久しぶりにギルドでレビィの顔が見たいと、思っていたのだ。
その心の奥の自分の気持ちを、ガジルが自ら認めているかは別にして、足どりも軽く3階の部屋を出て、階段を下りていった。


ギルドに向かう途中で、レビィの好きなジュースバーの店先に立てかけられた看板がチラッと目に入った。
<ついにボトルタイプ登場>
「アァ、あの店だな」
先日、レビィのジュースを飲んだときのことを思い出して、ガジルの胸の奥がふっと和んだ。(『レビィの休日』参照)

ギルドに着いたガジルは早速カウンターで一人食事をしていたが、目はレビィの姿を捜していた。
そして、ガジルの目が、ルーシィたちと談笑しているレビィの姿をとらえた。
ガジルはレビィの存在を確認すると安心したのか、そちらを見向きもせず、食事に没頭しはじめた。


一方レビィも、ギルドにガジルが入ってすぐその存在に気づいていたものの、どうやって声をかけようかとタイミングをはかっていた。
「あの本の話(『ドラゴンと魔導士に関する考察』)してみようかな」
お互いに存在を気にしながらも、なかなか声をかけることのできない二人だった。
え?本?
「ああ〜!!」
「ど、どうしたの?レビィちゃん?」
「図書館で借りてた本、返却日今日だったんだ!」
「それはいかんな。借りたものは期限までに返すのがルールだ。」
エルザがもっともらしく助言する。
「私、本を返しにいってこなきゃ。ルーちゃん、エルザ、またね!」
レビィはそういうと、ガタンと立ち上がってギルドを出て行ってしまった。
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