storyY ザンメル部屋 2022.1/25up

□わざとじゃない
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わざとじゃない

【設定】
ザンクロウ生存ifパロ
天狼島でザンクロウが生きていた設定での世界線。
アクノロギアとも戦わず、各ギルドとものんびりとした設定。



春の訪れを感じたかと思えば、日差しは一気に夏のそれへと移り始めた。
「こんなに暑いとやってらんねぇな」
ガジルが汗ばんだシャツをバタバタと仰ぎながら髪を揺さぶった。
バンダナをした長い黒髪に熱がこもってしまうらしい。
レビィの買い物も目処がついたところ。
「そうだね。ちょっと喉も渇いたし、冷たいものでも・・・・・・あれ?」
「?」
首を傾げるレビィの視線に身体を落とすと、ガジルの赤い瞳が大きくなった。
少し離れたテーブルに、ジュビアと向かい合って金髪の青年と桃色の髪の女の子が座っていた。
「ジュビアと・・・・・・グリモアハートの?」
「シンパチローとメルディだろ」
ガジルの隣からグレイがヒョイと顔を出した。
その両手にはソフトクリームが二つずつ。
「ジュビアがメルディと知り合いなんだ」
「へえ」
知り合いと聞いたものの、ジュビアは仏頂面で座りながら、ずっとシンパチローをにらんでいる。
「なんかヤバい顔してんな、あいつ。オレは戻るからよ、またな」
グレイが足早にテーブルへ戻って行った。


「ジュビア、グリモアハートの人とも交流があったんだね」
ガジルはもう四人には興味もないふうで、キョロキョロと自分たちが座るテーブルを探していた。
ここはどうやらセルフサービスらしい。
「わたしもソフトクリームにしようかな。ガジルはどうする?」
「アイスコーヒーだな」
「買ってくるね」
「ちょっと待て、お前は座ってろ。オレが行く」
「え、そう?ありがと」
グレイが買い出しに行っていたのを見たせいか、ガジルが買い出し役に回った。
レビィは興味本位でチラリと先ほどの四人のテーブルを見た。
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