妄想SS☆置き場 12/8up 

□2011年11月分
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ときどきリアルタイムの妄想SSにはなかったイラストや追加の書き込みがあったりします。


☆『レビィちゃんをよろしく!』その後


ロキに教えられた道は、実に気持ちのよい森の中の散歩道だった。
「こんな素敵なところがあったなんて、知らなかった」
「普段、人なんて通らねェんじゃねェのか」
「そ、それもそうだね。一人とか女の子同士だったら不気味かも」
深い森の中は、空気こそ澄み渡り気持ちのよいものの、何がでてくるかわからない異世界の趣を漂わせていた。
でも、今日はガジルが一緒だから安心。
レビィは、ガジルといる心強さと安堵感を胸一杯に味わっていた。
「ね、さっきのB級グルメで、どれが一番おいしかった?」
「そうだなァ、意外とせんべい汁もうまかったな」
「・・・」
「お前ェはどうなンだよ?」
「私は・・・おでん、かな」
レビィは真っ赤になって、消え入るような声で答えた。
「オウ。おでんもうまかったな」
当たり前のように答えるガジルを見て、レビィはふっと笑顔になった。
その後も会話のはずんだ二人だったが、行けども行けども、いっこうに目指す海の見える丘にはたどりつかない。
「こんなに遠いのかよ」
「もしかして、迷っちゃったのかな」
「!」
道が開けたその先は・・・二人はマグノリアと隣町の境にまできてしまっていた。
「あのヤロウ・・・だましやがったな!」
「待って、そうとは限らないじゃない」
「・・・」
「ロキに確かめて・・・今度、また来てみようよ」
レビィの言葉に、ガジルもうなずいた。
「・・・アア」
そう、二人の関係は、これから先、果てしなく続くのだから・・・。


というわけで、海の見える丘を目指すお話は、また!


↓なんとなく『レビィちゃんをよろしく!』を書いていて描きたくなった一コマです。
何を食べようか迷っている二人。



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☆「七五三」

今日は長男と長女の七五三。
家族で写真を撮ろうということに。
「コラ!ちょっと待て」
脱走しようとする長女の着物の袖をつかむガジルパパ。
黒髪が美しい長女はレビィ似の実にかわいらしい外見をしているものの、気性はガジルによく似ていた。
ガジルパパの怒鳴り声にびっくりした赤ちゃんの次男が泣きだす始末。
「ああ、貸して、ガジル」
「オ、オウ」
赤ちゃんをレビィに渡すガジル。
「コラ〜どこ行きやがる!」
はるかかなたで鳩とたわむれている長女を発見。
母、レビィの隣でにっこりとほほ笑む長男の口元からは白い牙がこぼれた。

「相変わらずの父娘だな」
そこへ現れたのは、溺愛している長女を抱きかかえた、親ばかグレイの姿。
「グ、グレイ様、ウチも変わらないと思いますけど」
「どこもおんなじよね〜」
レビィが笑うと、向こうから、桜色の髪をした男の子が走ってやってくるのが見えた。

終わらない妄想…。
収拾のつかない展開…おそまつさまでした<(_ _)>




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☆「ラテアート」

休日に買い物を楽しんでいた(レビィの買い物にガジルがつきあうといういつものパターン)ガジルとレビィ。
歩き疲れたので、カフェで一休みすることに。
「いらっしゃいませ〜。ご注文はお決まりですか?」
「私、カプチーノにする」
「じゃ、俺も」
「かしこまりました。当店はラテアートのサービスをさせていただいております。お好みの絵柄がございましたら、こちらのサンプルからお選びください」
「ラテアート?」
店員が示した、サンプル見本は、カプチーノのミルクに描かれたかわいらしい絵の図柄だった。
「わあ、かわいい〜。私、このハートにします!」
「かしこまりました」
「ガジルは何を描いてもらう?」
「・・・じゃあ、俺はこのかぼち・・・じゃなくて、俺もハートで」
「かしこましました。少々お待ち下さい」
「えへへ、一緒だね〜」
レビィがにこにことほほ笑んだ。
思わずかぼちゃの図柄を選ぼうとしたガジルの失態には気づいていないらしい。
また、かぼちゃが何かに似てるなんていうと、エライ騒ぎになるとこだぜ。
「ガジル?何か言った?」
「い、いや別に」
そこへ、かわいらしいハートの絵が描かれたカプチーノが二つ運ばれてきた。
「お待たせしました〜」
「かわいい〜!」
「へぇ、こんなもン描けンのか」
「飲むのがもったいないね」
「!」
ふと、カップのハートをさかさまにして見ると、これこそかわいらしいレビィの・・・に見えないこともない。
「ギヒヒ」
「? ガジル、何笑ってんの?」
「な、なんでもねェよ」
「そういえば、最初かぼちゃの絵を頼もうとしてたでしょ」
「ブッ」
ガジルがカプチーノを詰まらせる隣で、レビィがぷくっとふくれっつらをして見せた。




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☆『ガジルの覚悟』その後・明太子

ガジルとレビィは結婚し、二人は幸せな家庭を作っていた。
数日前からガジルとリリーはハカタまで仕事に出かけ、今日の夕方にはマグノリアに帰ってくる予定だった。
ハカタの駅で、汽車の待ち時間にガジルとリリーはお土産物屋に入り、レビィへのお土産を選んでいた。
「ハカタといやァ、やっぱ、明太子だろうがよ」
「そうだな」
ガジルは中サイズの明太子の箱を手にとった。
ガジルの脳裏に、レビィが小さな明太子の箱をお土産に買ってきてくれたときのことが蘇る。
あの日、ガジルとレビィはお互いの気持ちをはっきりと伝えあった後、ガジルはレビィを寮まで送り届け、この小さな箱を受け取ったのだ。
懐かしさと愛おしさで、ガジルの胸中がいっぱいになった。
ほんの数日会っていないだけだというのに、レビィの顔が見たくてたまらなかった。

マグノリアの駅では、買い物を済ませたレビィがベンチで本を読みながら、ハカタからの汽車の到着を待っていた。
レビィの目が本の文字を追っているものの、頭の中はもうすぐ帰ってくるであろうガジルのことでいっぱいで、本の内容はちっとも入ってこなかった。
駅のアナウンスが汽車の到着を告げた。

「ガジル!リリー!」
二人を見つけたレビィが声をあげた。
レビィを抱きしめたい気持ちをなんとかこらえているガジルの腕に、レビィはしっかりとしがみついた。
「おかえりっ」
「オウ」
「あ、明太子!」
「ハカタといえば、な」
「ガジル、明太子好きだもんね」
「いや、ガジルが好きなのは明太子じゃなくて、レビィだ」
「リリーったら。うふふ」
「ケッ。ンなもん、比べられっかよ」
三人は仲良く家路を歩き出した。


まりあ様、いただいた妄想ネタをこんな風にアレンジさせていただきましたvv
ネタの使用をご快諾いただき、ありがとうございました<(_ _)>


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☆はじめてのおつかい(舵之助・篇)


赤井家にヤシマ先生が遊びに来られた日、舵之助(ガジルくん)は兄、楽斉(ラクサス)に呼ばれた。
「舵之助、ヤシマ先生がおじい様を訪ねて参られた。お前、茶店にいってまんじゅうを買って参れ」
「まんじゅう?」
「お前もまんじゅうくらい買ってこられよう」
「兄上は一緒に行かれないのですか」
「兄は、忙しい」
もちろん、楽斉は舵之助をパシリとして使っているのである。
「…わたし一人で、ですか」
「当たり前だ。お前が茶店に行く程度にお付きを出すほど当家の下人はヒマではないわ」
「…まんじゅうは、何を買ってくればよいのです?」
「桜餅だ。ヤシマ先生の好物と伺った」
「かしこまりました。舵之助、行ってまいります」
舵之助は兄に向って、黒髪の結われた小さな頭を下げると、茶店に出かけて行った。
「これ、楽斉」
庭に面した座敷から、祖父(マカロフ)の呼ぶ声がする。
「は」
「お茶の用意を奥に伝えて参れ」
「今、舵之助を茶店にやりましたので、じきに桜餅を買って参りましょう」
「それはよい。ヤシマ先生、しばしお待ちいただけますかな」
「なんの、お構いのう願いまする」

茶店へ向かった舵之助の目に、店先に立つかわいらしい青い髪の少女の姿がうつる。
「…」
「いらっしゃいませ」
これが、舵之助がはじめてれみを見た出会いだったのだが、当人たちは覚えていなかった。
「何をご用意いたしましょう?」
「さ…さ」
「さ?桜餅でございますか?」
れみの言葉に、舵之助はこっくりとうなずいた。
のちに、剣精組二番隊組長として、その名をとどろかせる赤井舵之助のはじめてのおつかいは、なんとも赤子のようであったとか、なかったとか。


イマイチまとまりのない妄想SS…ま、こういうのもアリってことで(*^^)v
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