story W(他CP)

□罪と罰(スティユキ)
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☆妄想SS「罪と罰」


設定:スティングとユキノちゃんは、一応おつきあい中。


秋も深まり、紅葉を見に来たスティングとユキノとレクター。
観光地は紅葉狩りに来た客でいっぱいだった。
温泉も近いらしく、山道には土産物屋が軒を連ねていた。
「なんか、いろいろ売ってますね」
「アア」
『温泉まんじゅう、いかがですかぁ〜?蒸したてのふかふかですよ〜』
「ユキノさん、温泉まんじゅうですって」
「おいしそうですね」
スイーツに目がないレクターとユキノは温泉まんじゅうが気になるらしい。
「まんじゅう、3つ」
二人のつぶやきを耳にしたスティングが間髪いれずに、売り子の女性に注文を入れた。
『ハイ!毎度ありがとうございま〜す。300Jです』
スティングは300Jを支払い、一つをパクっとくわえると残りの温泉まんじゅうをレクターとユキノに渡した。
そのとき、
「きゃ」
ユキノの背中に他の客がぶつかり、ユキノは温泉まんじゅうを落としてしまった。
「あ!」
レクターが声をあげた。
さらに、落ちて転がった温泉まんじゅうは、ごった返した客にふみつぶされてしまった。
「・・・!」
せっかくスティングが買ってくれたというのに。
どうしよう。
申し訳なさと自分へのふがいなさで、ユキノは真っ赤になってつぶれたまんじゅうを拾った。
「まさかお前、食う気じゃねぇだろうな。捨ててこい」
律義なユキノならやりかねないと思い、スティングはまじめな気持ちでそう言った。
「・・・ハイ」
ゴミ箱に食べられなくなったまんじゅうの残骸を捨ててきたユキノが泣きそうになって戻ってきた。
「ユキノさん、ぼくと半分こしましょう」
レクターがそう申し入れた。
「いいよ、レクター」
それをスティングが却下した。
「オレの半分やるよ」
「「!」」
ユキノとレクターがスティングを見た。
スティングの手には半分残った温泉まんじゅう。
スティングはそれをぱくっとくわえると、口元を指差した。
これを食べろ、と言っているつもりらしい。
「え・・・」
当然ながら、真っ赤になって躊躇しているユキノの肩をがばっと抱いたスティングは、まんじゅうごとユキノにキスをした。
「〜〜〜〜!!」
「落っことした罰だ」
スティングはにやりと笑うと、ずんずんと紅葉に色づいた山道を歩き出した。
レクターが見上げたユキノの頬は、紅葉のように真っ赤だった。




END

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書いてて、どんどんスティユキが好きになる!!

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