小説(短編)

□永遠の口付け
2ページ/3ページ

月日が経ち、私と精市は退院をした。
私はもともと、彼と同じ学校だったらしく
今日から、彼と一緒に学校に行く事になった。

医者からには、そんなに無理をしないという約束をし学校に行く許可をくれた。

−学校。

【精市と、同じクラスだったんだね。】

「そうみたい。だから俺の前が空いていたんだ。」

【そうなんだ。これで、ずっと一緒にいられるね^^】

私たちが楽しそうに話してるとテニス部の人たちがやってきた。

真「幸村、そして姫。退院おめでとう。」

【「真田(君)、ありがとう^^」】

蓮「もう、大丈夫なのか?」

「俺は多少は大丈夫だけど、姫はあまり無理は出来ないみたい。」

蓮「弦一郎、どうするか・・・立海のマネージャーを」

真「どうするといってもなぁ」

「マネージャーのやる仕事を減らしてやってもらえば?無理をさせないで俺たちも手伝ってさぁ。」

真「幸村の意見に賛成だな。」

蓮「それはいいかもしれん。」

「じゃぁ、姫マネージャー宜しくね^^」

【はい?マネージャー?】

「うん。マネージャー」

いやだぁぁぁぁ!!!!!!
絶対に虐められるって。
“ちょっと、こっちに来なさいよ”って感じで呼ばれてボコボコにされるって。

【気持ちは・・・嬉しいけど、私、やめとくは。】

「え?やらないの?」

そんな顔で見てくるなよ。

「そうか、姫は、俺の傍に居たくないんだ。」

【だから、気持ちは嬉しいよ。でも、私が何かあったら助けてくれるの?】

「俺の傍にいればそんなことなくなるよ。」

【・・・・ないで】

「え?」

【簡単にそういわないで!!!】

私は廊下に逃げ出した。

・・・私って馬鹿だ。精市はいつも助けてくれる。それを信じていなかった。
心のどこかに“不安”という2文字がある。
虐め・・・2人の病気・・・死ぬ・・・精市の前からいなくなる。
私だって、皆みたいに楽しく生きたいよ・・・。
どうして、私だけ・・・。
マネージャーだってやりたい。
精市の前にずっと一緒に居たい。
でも、この身体が言う事を聞かない。
絶対に・・・。

−ゼッタイニイウコトキカナイ。

私は、もの凄く勢いで屋上に行った。

−ゼッタイニナニモヤリタクナイ。

屋上に行きフェンスから身をのりだした。

その時

「姫!!!!」

今、一番聞きたくない人の声だった。

「・・・・に、やって・・・・」

聞こえないよ・・・精市・・・・
なんて、言ったの??
何も聞こえないよ・・・・。
私、このまま死んで行くんだ。。。

「バカ!!お前何をしてるんだよ・・・・
一緒にいるって約束したじゃんか。」

私は、バカだ。ただのマネージャーを誘ってくれて精市と一緒にいられるように真田君や柳君が考えてくれたのに。
虐めを怖がって逃げ出したなんて・・・。
死のうとして・・・。
本当に私はバカだった。
ご免ね・・・精市。

【・・・・ご・・・め・・・ん・・・ね。
私、バカだし不安だった。
マネージャー、私がやっていいんだよね。】

「当たり前だろ!!お前の身体が悪くなって倒れたりして俺もまた身体が悪くなって倒れたらどうするんだよ。
お前が怖かったのは、虐めだろ?蓮二が言っていた。
何かあっても俺はずっと傍にいる。
感づいたらソッコーでお前を助けに行く。絶対に約束する。」

【あ・・・り・・・が・・・と・・・う・・・。精・・・・市。
大好きだよ。】

「俺は、お前を愛してる。誰よりもずっと永遠にだ。」

2人は甘い口付けをした。
精市の舌が絡めてきた。
私は、息がしずらくなった。
でも、精市はやめない。

これも、愛してる証拠だから。

私は、これでもたらなかった。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ