短編

□みっくみくにシテヤンヨ♪
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「クオ君ー」


青緑のツインテールを揺らしたミクが、ぱたぱたと音を鳴らして来た。

場所はリビング。
煩いアカイトや他の面子が居ないのを良いことに、ミクとシテヤンヨの三人だけで昼食を食べるのだ。
シテヤンヨとミクが楽しそうに話をしている。
あぁ…可愛い。カメラ持ってくれば良かった。なんで僕忘れたんだろ…。あーぁ、こんな事ならカメラの置き場聞いとくんだった。

カメラが無いことに後悔しながらも、目の前の光景を食い入る様に見る。アカイトが居れば間違いなく、「止めろ変態」と阻止されるだろう。


「そういえば、最近見かけないけど、兄に変なことされてない?パンツ盗まれたりとか、覗きとか」


あのアカイトの元が何かしらミクに危害を加えていないかということが心配。最近見かけないのが余計に心配になる。


「何もされてないよ?それにお兄ちゃん面白いんだよっ」

「面白い…」


たしかに面白い。見ている分には。だが、ミクが関わるとなると面白いでは済まされない。


「この間ねぇ、ルカと買い物から帰ってきたときに、お兄ちゃんブリッジしながらアイスくわえて玄関に居たんだよ」


なんという神業。ここまできたらあの青い奴も尊敬出来るかもしれない。


「それにねクオ君。お兄ちゃん、お姉ちゃんに言われてちゃんとパンツ穿くようになったんだよ!」


ミクの顔が輝いていて可愛いんだけど…。セリフがなー…。
それに、兄の成長報告貰っても…。

いや、成長?妹にこんなこと言われてるけど、彼奴いくつだよ。


えええええ!?
ミクもミクだけど。シテヤンヨまで何でっ。
マフラー巻いてりゃ何でもいいの!?
なんなら今度から巻くよ。暑くても我慢するから、それだけは駄目ぇえええ!
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