ギャグマンガ日和

□◆
1ページ/1ページ






ああ、僕は

「曽良くん、」

どうしようもないくらい、

「曽良くんてば!」

このジジイが―――――…








「うるさいですよ芭蕉さん」


「何これ重ォッ!」




得意の断罪チョップをくれてやると、
地面をゴロゴロと転がって行く。



「なんですか」

「叩いてから聞くなよ!
曽良くん、なんかあった?」


「…は?」



する人
(曽芭/元禄/甘)






「なんか、嬉しそうだから」


「…」

僕はいつものように無表情でいた筈なのだが。
やはり、この人には敵わないか。




「なんかあったの?
あ、さっきのお団子屋さんの女の人が綺麗だったから?」



…馬鹿が。



「それとも、美味しかったから?
美味しかったよねえ〜たくさん買っておけばよかったなあ。
まあ、どっちでもいいか。
曽良くんが嬉しいなら私も嬉しいよ」




ああ本当に…

僕は芭蕉さんが、


「…馬鹿ジジイ。
愛する人が隣にいるんです。
嬉しい他になにがあると言うんですか」


「…!」



愛しくて、しょうがない。




みるみる赤くなる頬に、
唇を落としてやると恥ずかしそうに笑う。


「相変わらず君は口がうまいなあ」
「本心です」




「そらくん、だいすき」


子供のように笑う彼を力一杯抱き締めた。













(愛しい愛しい愛しい)
(言葉にできないくらい)


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ