ギャグマンガ日和

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「あいたっ」


突然腹の辺りに痛みを感じ、
そこまで来ていた睡魔が遠ざかった。





「…」

ちらりと隣を見ると、
弟子が大の字になって寝ていた。
私の腹の上に足をのせて。






(曽芭/元禄/甘)






…珍しいなあ、と呟きながら起こさないよう足をゆっくりどける。



いつもは布団にくるまり規則正しい寝息をたててぴくりとも動かず寝ているのに。
私を蹴ってくるとは。全く。けしからん弟子だ。
ひっぱたいて起こしてやりたいが、
そんなことをすれば倍以上に帰ってくる。





「…、ばしょぅ、さ…んぅ」




名前を呼ばれ何事かと思うとまた腹に足がのる。

「うおお、おもいっ」



この弟子男め。
寝てるからって…!



あ!
松尾いいこと考えちゃった〜!



…題して!
寝ている曽良君にイタズラしちゃおう☆だいさくせーん!




「さっそく作戦実行だ!」



えいえいおーと気合いを入れてから、
曽良君の髪に触れる。
ふわふわしてて、サラサラしてる。くう、若いっていいな。

さらさら、さらさらと撫でているうちに楽しくなってくる。
心地いい。ずっと触れていたいと思った。



ああっとダメダメ、
次にうつらなければ!




白くて女子の様な頬に触れる。
すべすべと滑りがよく、感触までもがそのものだった。

「若さって、怖い…」


ふと、
口付けてみたくなり、
手をどける。


ぎゅっと目を瞑り、
唇を寄せる。

いつもは曽良君ばっかり攻めなんだから、
寝ているときくらい私が…!私が!!!



「何してるんです芭蕉さん」

ぎくーっっ!



「そ、そらくん…」

怖くて目が開けられない!
これはやばい…
松尾ピンチ!ピンチ尾!ピンチ尾!



「寝込みを襲うなんて…
このエロジジイが!」

「よはいッ!」


曽良君の痛いチョップが腹に入り、
私はごろごろと転がる。




「…ったく、とんだ変態ジジイだ。
そんなにシてほしいなら言いなさい」

「え?してほ、…んンっ?!」



突然弟子に唇を奪われ、身動きがとれなくなる。



「芭蕉さん」


「…っ、」



息を整えていると、弟子は少し笑って続けた。




「夜はまだ、これからですよ」


「え?
違、私はそういうつもりでやったんじゃなくて…
ちょ、待っ…っひ、ヒヒィンッ!!」










(僕を襲おうなんて80兆年早いですよ)

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曽良君はほっぺのあたりから起きてる


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