Long

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錫也が案内してくれたおかげで大体、
場所がわかって良かった。
あそこが保健室。 色々わかった
もうすぐ暗くなるな 夕日が綺麗だ
この夕日を錫也に見せたいな


「月姫!もうすぐ暗くなるから早く部屋に戻りなさい」
『びっくりした・・・』
「俺、心配になってきたんだ月姫にもしも危険なことがあったらって思うと」
『思うと?』
「思うと悲しくなってきて」
『ごめんね心配しちゃったんだね。ちょうど錫也にこの綺麗な夕日を見せたかったんだ』


「確かにこの夕日は綺麗だけど君の笑顔のほうが綺麗だね」
『えっとそれは本当に言っているのかなそれとも冗談で言っているのかな』
「俺は冗談なんて言っていないよ。本当のことを言っているんだ」


錫也はニコニコしている 本当に私のことを心配していたんだ
暗くなるから早く部屋に戻ろうかな 知らない男達に
ひどいことされそうでなんか怖いから。



『んじゃ私はそろそろ部屋に戻るね』
「待ってくれないか」
『え?』


私は錫也に抱きしめられたぎゅっと。
強く強く抱きしめられちょっと痛い



『どうしたの?錫也』



錫也はにっこり笑って抱きしめるのをやめて放した




「君はもうどこにも行かないよね。」
『多分ね』
「多分じゃわからないよ」
『私だってわからない』
「・・・」


錫也は黙ってしまい会話がなくどんどん時間が過ぎるだけ。



『本当に私・・・もう行くね』
「あっ」



私は急いで走り逃げてしまった



あの切なそうな錫也の顔。




もう二度と見たくない
 

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