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□嵐学園生活〜仕返し〜
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○ある日






今日、生徒会室で相葉さんが泣いていた。

翔さんの胸を借りて、怖かったって泣いていた。


いつもおちゃらけた相葉さんだから、泣いている姿を見た時、グッと胸を締め付けられる思いだった。



何で泣いているかはすぐわかった。


多分、多田のことだろう。





――――10分前




N「翔ちゃん!やっと見つけた!」


廊下を歩く翔さんを見つけ、背中を叩く。

S「ん?ニノ、どーした?」

N「先生に渡せって頼まれてたんです。はい、プリント」

S「あ、マジ?サンキュー」


翔ちゃんにプリントを渡し、オレの仕事は終了。
さて、これからリーダーでもイジリに行きましょうかね。

N「翔ちゃんこれから生徒会室行くんでしょ?」

S「あ、うん。行くよ」

N「オレも一緒に行きますよ」

S「じゃあ行くか!」


そうして2人で歩きはじめた訳だったが‥‥


急に。

急に翔さんが立ち止まった。


N「ん?どーかした?」


声をかけるが、返事がない。

翔さんは窓の向こうをじっと見つめている。




N「翔ちゃ‥」


呼ぼうとしたら、翔さんは振り向いてオレの胸にプリントを押しつけた。


S「ごめん、これオレのカバンに入れといて」


翔さんはそれだけ言うと、走り去って行った。

N「ちょ、翔ちゃんっ!?」

オレの呼び掛けに何も応えず、翔さんは走り去って行った。

‥‥何だ?


オレは翔さんがじっと見てた窓の方向を見た。



‥ん?あれは‥‥


N「相葉、さん?‥多田?」


相葉さんと多田が、どっかの教室に入って行ったのを見た。











オレはそれから、プリントを教室に放置された翔ちゃんのカバンに入れて、生徒会室に向かった。



そしたら、相葉さんが泣いてたんだ。


状況がすぐにわかった。


多分、多田に相葉さんが何か‥酷いことをされたんだと思う。
相葉さんが泣くくらいだ。





やっぱり、多田は許せない。


前から、リーダーにもセクハラが酷い。

リーダーはセクハラだって気づいてないけど、オレは許しませんよ。

ベタベタベタベタ、手つきが粘っこくて見てるだけで鳥肌がたつ。

いつもリーダーは、「スキンシップが激しいんだよね。」って言う。


でも、もうそれスキンシップじゃないですから!!
セクハラだよ!!

ってリーダーに言ったけど、流された。





よし、多田に復讐作戦だっ!!

いや、復讐って言ったらなんかドロドロしてるから、プチ復讐だ。


リーダーと相葉さんに嫌なことした分、オレが意地悪してやろう。

たとえ翔ちゃんや潤くんが止めても、もう止めませんよ!!





相葉さんと翔ちゃんがいる生徒会室の外で、オレはひとりプチ復讐を誓った。




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