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□そばにいて。
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場所は都内の焼肉屋。
その個室。俺と相葉さんは飯に来てた。
三時間前、雑誌の撮影が一緒だったから終わるのも一緒だった。
話せば2人ともこの後は仕事が無くて、流れで一緒に飯に行くことになった。
N『何にします?』
A『もちろん焼き肉でしょ!!』
またかよ!っとここ最近同じツッコミを繰り返している気がする。
それで焼肉屋にいるわけだけど、個室だったからかな?安心してるからなのかわかんないけど、
相葉さん、お酒飲む飲む飲む!!!
ちょっとペース早くね?珍しいなあ。
N「あんま飲むなよ。明日も仕事あんだろ」
A「わかってるって!ニノ飲まないの!」
わかってないな。これ酔いつぶれるパターンでしょ?
そんな予感がよぎったから、俺はお酒を控えることにした。
お酒が入っていたジョッキやグラスが増えていく一方、相葉さんの顔も徐々に赤く染まっていく。
テンションも上がってるから、何言ってるかわかんなくなってきたし。
俺は肉や野菜を焼き続ける。
A「うわ、ニノそれうまそう!!あーん」
そういって俺に突き出してくる大きな口。
仕方なく焼いた肉をその口に入れてあげた。
A「〜んまいっ」
N「良かったです」
それから1時間後‥
ぱかっと口をあけて眠る相葉姫が目の前に。
‥やっぱりね!!絶対寝ると思った!!
今日は俺と2人なのに容赦ないなこの人。
いつもは、相葉さんが酔って寝ちゃうとJや翔ちゃんやマネージャーがタクシーで送ってあげたり、色々世話してるんだけど‥
今日は俺ひとり。
必然的に世話係決定じゃないですか。
N「ちょっと、相葉さん?起きて!」
A「‥‥」
N「相葉さーん!おいっ!相バカ!相葉っ!起きろ!」
A「‥‥」
こりゃダメだ。ガチで寝てる。
N「‥ったく。」
どーすんのよコレ‥‥
とりあえずひとりでいても暇だし、店出ようか。
俺は相葉さんの分も、仕方なく!勘定して、相葉さんを抱えて店を出た。
寝てるから今日は仕方ないけど、後で絶対奢らせてやる‥!!
外に出たら、夜だというのにすごい人。
見つからない様にマスクを付けて、相葉さんにも深く帽子をかぶらせる。
N「相葉さん?家に帰るよ?」
A「んー‥おっけー」
うっすら起きたみたいだけど、まだ意識ははっきりしてないみたい。
タクシーをつかまえて、相葉さんを乗せて住所を言う。
N「お願いします。‥じゃあ相葉さん、またね」
そう言って手を離そうとしたら、
A「えー!ニノも〜」
と言って手を引っ張ってきた!
結構な力だったから、そのまま車内へ倒れこんじゃって、運転手がびっくりして振り替える。
N「す、すいません‥」
あわてて運転手に謝る。
N「ちょっと相葉さん!?いい加減にしろって‥」
A「いーじゃん。今日うちに泊まれって!」
あ、あんたねぇ!明日仕事あんでしょーが!
N「いーから!ちょ、離せっつの」
A「やーだ。行くよ!」
N「このっ‥」
すると長い俺たちのやりとりに、運転手さんにイラつきぎみで言われた。
「どーすんのお客さん。乗るの?乗らないの?」
N「あっ、‥乗ります」
手を離さないこいつのせいで、乗るはめになった。
バタン!
タクシーのドアが閉まる。
相葉さんは笑いながら俺を見ていた。
このっ‥‥バカ!!!
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