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□嵐学園生活〜生徒会〜
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○生徒会室
生徒会は3階。
生徒会のプレートを見つけ、ドアにノックをする。
「どうぞ」
中から落ち着いた男子の声がした。
ちょっと緊張しながら中に入ると、そこにはソファに腰かける人影が。
「しつれいします!」
その人は本に目を落としていて、顔をあげて目が合ったら、オレは固まった。
か、かっこいい!
その人は肌が白くて、髪が軽くクセ付けられていて、真面目そうな、…女子がみたら多分王子様みたい!って言いそうな?
その人はニコッと笑い本を閉じた。
「相葉雅紀…くん?」
「…あ、はい!」
「転校してきたんだよね、…俺は櫻井翔。よろしく」
微かに微笑む櫻井さんは手を差し伸べてきた。
「よろしくお願いします!」
「ははっ、元気だね?」
元気とテンションが取柄ですから!
酷く甘いマスクな彼は多分先輩だろう。制服のラインの色が違った。
手を交わすだけで何故かドキドキ。
なんかオレ、笑えるっ!
「高校のことは何でも聞いてね。オレらが案内なりなんなりするから」
「はい」
―――ガラッ
「翔ちゃん」
話してると突然勢いよく開いた扉。
そこにはこれまた綺麗な顔立ちの男子が。
っていうか男子校だから男子しかいないんだけど!
その男子は周りを見渡しながらオレを通りすぎて櫻井さんのところへズカズカ詰め寄る。
顔を近づけ、男子が櫻井さんの肩に手を置く。と…
「大野さんはどこですか?」
不安げな声音で聞く男子に櫻井さんは困った様に首を振る。
「えっ、わかんない。ここには来てねーよ?」
「どこを探しても居ないんですよ!あの人はフラフラフラフラ……オレのゲーム持ったままっ!!!」
焦った様に櫻井さんの肩を揺らすそいつ。
ゲームと、その…大野さんって人、どっちが心配なんだろう?
クスッと思わず笑ってしまったら、そいつが振り向いてきて、じーっと顔を見てきた。
………。
ちょっと!いつまで見てきてんの!?…穴あくって!
「翔ちゃん、この人は?」
「あぁ。転校生の相葉くん。」
「……」
そいつは少し間を置くと、オレの前に来て手を差し伸べてきた。
「1年の二宮和也です。よろしく。"ニノ"でいいですよ」
あ、後輩なんだ。
ニノってあだ名なのかな?
「よろしく!…ニノ!!!」
ちょっと恥ずかしかったけど、そのあだ名で呼んでみて手を差し返してお互いしっかり握り合った。
小さく、うるさ…って聞こえたけど。
ニノ、かぁ♪
背、小さいな。
これから楽しくなりそうだ!
「ちょ…痛い、相葉さん痛いから!」
「あ、ごめん!」
おもいっきり握っちゃってたみたい。
ニノは手をブラブラして軽くにらんできた。
あはははっ
可愛いな、ニノって。
「あれ?ニノ?」
するとまた男子生徒が入って来た。
これまた、またまた、綺麗な顔立ちの男子で。
扉の隙間から顔を出して首を傾げている。
「大野さん!!」
「うわっ」
びっくりした。いきなり隣で大声出すもんだから。
ニノは"大野さん"と呼ばれた男子生徒に駆け寄ると、
「ゲーム!オレのゲームどこにやったの?」
「ゲーム?」
"大野さん"はゆっくり考えこむと、あっ!と手をたたく。
「教室だっ」
「おいィィッ」
ニノは"大野さん"の肩を揺らす。
そんなゲーム大事なんだ。
「取りに行きますよ!早く!」
ニノはびっくりする"大野さん"の腕を掴んで、ゲームを取りに嵐のように去って行った。
「………」
「………」
一気に静かになった。
「ごめん、騒がしくて…」
「あ、いえ!オレ楽しいの好きです!」
櫻井さんは、ははっと薄く笑う。
「じゃ、校内案内するから、歩こうか?」
「はい!」
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