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□床払い(大人編…作者:たこすけ)
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『オレにも情報網が色々とあるんで……。
草壁さんから聞いたわけではありませんから……。念のため……』
           
 雲雀は黙ったまま、腕時計を見た。
 報告会議に少し遅れそうだと思いながら……。
           
           
『なんで知らせてくれなかったんですか?後から聞かされた身にもなって下さいよ。
イタリアと日本じゃあ、そりゃあ離れていて、すぐに駆けつけるっていう訳にはいきませんけれど……。
だけど、だけど……、オレ達、恋人同士ですよね?』
           
「……」
           
『余計な心配させないようにと思ったんでしょう…?
でもちょっぴり淋しいです。連絡くらいしてくれてもいいですよね?』
           
 雲雀は一方的に責められているようで、いい気分はしなかった。
           
           
「綱吉、その言葉そっくりそのまま返すよ。
君こそ僕に隠していること、たくさんあるんじゃないの?」
           
え……!?と、小さいがわずかに驚いた声が聞き取れた。
           
「こっちの情報網も甘くみないでもらいたいよね」
           
『……?』
           
「君、先月、腕を8針縫ったんだって?」
           
『えっ!?な、何で……』
           
「それも部下をかばって?」
           
『あ、あれはやむを得なかったんです……』
           
 今度は綱吉が口ごもる。
 雲雀は手にした上着を近くのソファの背もたれに置いた。
           
「まだあるよ。その前には肋骨にヒビがはいったらしいじゃない?
それも部下を逃す為に?」
           
『それは……、ケガを負っていたので先に行かせようと……』
           
 綱吉の方も己のケガに関しては、一切雲雀に知らせてはいない。
 恋人はもちろん、外部に漏らさないよう、細心の注意をはらっている。
 知っているのは、リボーンに専属医師・シャマルと、側近・獄寺くらいだ。
           
           
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